印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第1巻:page 38 -
 ということで、ゆかりとふたり風呂の前である。
「向こう向いててよね」
 着替えるからあっちを向いていろということだな。ついでに俺も着替える。
「もういいわよ」
「よし、入るか」
 中は暗いので、手探りで進む。ん? 何だ、このぽよっとしたのは?
「ひ、光さま、私です」
「あかねか、ごめん」
 多分、胸だな。
「諾はどこ?」
 これはゆかり。
「ここですお嬢様」
「あんたねぇ、めのこだってなんで言わなかったの」
「あれ、言ってませんでしたっけ?」
「聞いてないわよ。今度、めのこの服着てもらうからね」
「ちょっと、それは事情があって、ダメなんですけど」
「やるったら、やるの。いいわね」
「分かりました……」
 しばらくすると、結構汗も出てきた。
 どうせ真っ暗で見えないのと、伊周さまや信長にはやってくれと言えなかったことを実践するために全裸になる。
「なあ、誰か、俺の体をこすってくれない? 垢を出したいんだけど」
 三人ともやるって言ってくれた。
 手ぬぐい状にした布でこすってもらう。この布は風呂用に俺が作ってもらったもので、今では全員が愛用していた。
 背中はあかね、尻を諾が、胸をゆかりがこすっている。
「ゆかりは、腕をやってくれる? 下の方はいいから」
 股間は自分でやっておく。
 いやぁ、さっぱりした。
「こ、今度はウチにやってよね。ただし、光は背中ね」
「へいへい」
 みんなで作業した。背中も胸も、ゆかりならきっと大差ないかもしれない。
「次は私もやってもらえますか?」
 諾だ。
「ああ、いいぞ」
 俺はまた背中担当だ。
 汗だくだけど、やっぱみんなやらなきゃ不公平だよな。
「次はあかねだな」
 遠慮すると悪いから、俺から言った。
「じゃあお願いします。光さまは前をお願いできますか?」
 こちらこそお願いします。
「ダメに決まってるでしょ。光は背中担当なの」
 ゆかりは意地悪だ。
 仕方がないので背中をこするが、まあ何の拍子か手が前に滑っても事故だよな。
 と、よく考えたら全員が全裸だったりする。まあ、真っ暗だからいいのだけれど。
 実際、もし映像化すると、とんでもないものになるだろう。エロさなんてなくて、真っ暗だから。バラエティー番組でそういうのがあったな。画面は真っ暗で声に合わせて、スーパーで会話を出すというやつ。
 もう一度、自分で垢を落とすと湯帷子を着直した。
 その後が大変だった。男はまだいいのだが、女の場合は髪を手入れしなくてはならない。ゆかりもあかねもそれほど長くないからまだ楽だが、美人さんになると、髪を洗って乾かしてに大変な時間がかかる。ヘアドライヤーなんてないからな。
 第一、自分では洗えないらしい。
 確か、女官の場合、髪を洗うのに三日の休みが月に二回、月のものの休みが八日以上あるとか。ちゃんと聞いた訳じゃないので違うかもしれないが。
 そんなこんなで風呂を上がると、部屋に戻った。
「ねえ、昨日ってしずかとかに何もしなかったでしょうね」
「ああ、まったく何もなかったぞ。というか、そのためにしずかが見張ってたんだし」
「ならいいけど」
「書いてるのって、結構できたのか?」
「羅延のこと? 書いてたけど、前に言われたし、ちょっと考え直してるところ」
「何を?」
「んと、最初はさ、男同士って面白いと思ったんだけど、最近ね、やっぱり男女の方がいいのかなって思い始めてて」
「そうだよ、その方が自然だし」
「自然?」
「うん、だって、男と女じゃなきゃ子供だってできないし。子孫を残そうって方が自然の成り行きだと思わないか?」
「そうね。この人となら赤ちゃんが欲しいって思うのが自然なのかもしれない」
「ゆかりって、そういう人いるのか?」
「あんたバカァって言いたいとこだけど、こうなったから言うね。ウチ、光の赤ちゃんが欲しい」
 マジでぇ!?
 現代人から見ると早いと思われるだろうが、こちらの時代に慣れてくると、当然だとも思うようになってくる。女性の平均寿命は三十歳とも言われるから、十五で生んで、その子が十五で生んだとしても孫が見られないかもしれないんだ。だから、ちょっと遅く生まれたら、親知らずが生える頃には親がいないということになる。まあそれで親知らずというのだけれど。
 本気で自分の子供が欲しいって言われて、断れる男がいるだろうか?
 だって、赤ちゃんを産むのって命がけだろ? 現代でさえそうなのに、この時代なんて、ちょっとしたことで命を落とすことになる。だから女性の方が寿命が短いのかもしれないんだけど。
 ということで、この後のことはふたりだけの秘密にさせてもらおう。
 プライベートだしな。
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