印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第2巻:page6 -
 どうする。
 多分、なぎは『春はあけぼの』で来るだろう。
 勝てる気がしない。
 さやは清少納言じゃなくて、諾がそうだったってことだから、どんなのを書くのか分からない。ゆかりはBLだったが、変えてきたとして紫式部だったら強敵だ。定子さまのは、帝がお気に入りになるのが目に見えているから、これも強い。
 よくてブービー、下手するとブービーメーカーどべだ。
 これはいかん。
「な、なあゆかり、お前、どんなの書いてるんだ?」
「どんなのって、前に見せたじゃない」
「俺、主人公の恋の相手って男だよな」
「そうだけど?」
「女と恋するってのはダメなんだよな」
「そ、それも考えてるんだけど、まだ良く分からないことがあるから」
「いや、ならいいんだ」
「え?」
「ゆかりが変わってなくて安心したってことさ」
「そう?」
 褒められたと思ったのかゆかりは微笑んでいた。
 よし、消えた。
 腐界に沈むがいい。帝があんな腐ったものを面白いと思うはずがないからな。
 とにかく、俺も書かないことにはどうしようもないのだが。
「よ、よし書くぞ」
「何か、急に張り切り出したわね。そんなにウチらと結婚したいの?」
 アホか、逆じゃ!
 ということで、適当に書き始めてはみたものの、行き詰まってしまった。天上を仰ぎ見るが、そこにはヒントも何もない。何で考える時って上を見るんだろうな。
 
「あんたはどんなの書いてるの? ちょっと見せてよね」
 ということで、冒頭のシーンに戻る。
 うーん、どうしよう。
 横になってみた。この方が天上が見やすいが、だからと言ってアイディアが出るはずもない。別の話といっても、すぐに出るものではなかった。
 よし、まずはさやがどんなのを書いているか偵察してこよう。
「ゆかり、ちょっと急用を思い出したから、これで帰るな」
「もしかして、さやさまのとこ?」
 ぎくっ。
 勘の鋭さはしずかほどじゃないけど、ゆかりも結構なものを持っている。
「ち、違うぞ、断じて違う」
「いいわ、一緒に行きましょ」
 違うって言ったのに。
 
 内裏である。
 ゆかりによると、旧本部、定子さまの私室へ直行すべきだという。
「ウチの勘がこっちだと言ってるわ」
 というわけで、定子さまのところへ。
「定子さま、ゆかりでーす」
 それだけ言って勝手にスタスタ入っていく。
 いつも思うのだが、プライバシーとかは問題ないのだろうか。
 入ると、定子さまがうちぎを広げて中腰になっていた。裾を手前の横棒にちょこんと載せている。
 で、シャーという音が聞こえるが、これって……
「ちょっと待ってな、すぐ終わるから」
 定子さまのトイレおしっこシーンじゃないか!
 だから、勝手に入るのは良くないって。定子さまは恥ずかしがることもなく、済ませてしまったけど。
 トイレの後、紙で拭くという行為が一般化したのは昭和に入ってかららしい。新聞紙などが使われ、それ以前は葉っぱなどが使われたとか。といってもそれは大の方で、小を女性が拭くようになったのは戦後のことではないだろうか。
 だから定子さまは当然ながら拭かなかった。
 大のときはというと、十二単を着ていると手が届かないので女官に拭いてもらうのだが、主に木べらでぬぐい取り、下痢などの場合は布で拭き、その布は洗って再利用されるらしい。もう少しすると、やんごとない人々だけ紙で拭くということも出てくるらしいのだけれど。
 さやは後始末しに出て行った。
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