印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第2巻:page9 -
壮呂ゾロいうおっちゃんに言われてわざわざ来たんやから」
「お前、ただ押しかけて来たんじゃなかったのか」
「何言うとんの。何でうちが、あんたなんかのとこ押しかけなあかんの」
「そうか、まあそういうことなら、なおさら明日の朝に枕部に来てくれ」
 それじゃ、っと行こうとしたのだが、また着物を掴まれた。
「っんだよ!」
「うちに野宿しろいうの?」
「はぁ?」
「わざわざ京まで来たったのに、どないせ言うん」
 どこから来たの?
 っていうか、信長はどこでスカウトしたのだろう。
 とりあえず、うちに連れて行くしかないか……
「なあ、薬師って本草学ほんぞうがくやってるんだよな」
「そうや」
「石とかのことも詳しいよな」
「そうや、本草学やもん」
 そう、薬師というのは医師とか薬剤師の大元のようなものだが、本草学というのは薬草・薬石などの分類、現代で言えば博物学なのである。
 俺が注目したのは、鉱物の知識。
 よし、ひらめいた。
「一緒に来てくれ」
 そう言って連れて行ったのは飛鳥のところだった。
「というわけで、瑠璃をここに置いてもらいたいんだが」
「何が、というわけなのぢゃ?」
 飛鳥は困惑顔である。まあ突然押しかけて、人を置いてくれと言ってるんだから当然かもしれない。
「いや、だから、薬師で色々なことに詳しいし、鍛冶とかの役にも立つとおもうんだ」
「うむ、よかろう。少し口調が妙ぢゃが、置いてやるとしよう」
「どこが妙なん? あんたの方がよっぽど変やんか」
「ありがとな、飛鳥。瑠璃は明日の朝、枕部に来てくれ、場所は飛鳥に聞いてくれよ。俺はやることがあるから、後は頼むな」
 とりあえず、瑠璃はこれでいいか。
 それより、ラノベ書かなくちゃ、って絵もいるのか。飛鳥の家を出て、どこからしずかを探し始めるか考えていた時だった。
「……呼んだ?」
「おぅあっ! びっくりするだろ、しずか」
 しずかが、真後ろに立って声をいきなり掛けてきた。後ろに立つんじゃない、お前、俺があの殺し屋だったら命はないぞ。
 それはさておき、珍しく玉藻を連れていなかった。
「玉藻はどうした?」
「……とうさまが手伝えって連れてった」
「晴明さまが? 何の手伝いだ?」
「……妖怪退治」
「あ、そ」
 こういうのには関わっちゃだめだ。
「……で、あたしに何の用?」
「うん、お前に挿絵さしえを描いて欲しいんだ。例のラノベの」
「……分かった」
 あれ? 変なことを言わないのは珍しいな。
「じゃあ、うちに来てくれ」
「……痛くしないでね」
「な、何?」
「……挿すんでしょ? 挿した絵を描くんでしょ?」
「えっと、何を挿すつもり?」
「……まくら、佐部枕すけべまくら
「ちっがーう、ってか、そのスケベマクラって言うの止めろ!」
「……チッ」
 こいつ、また分かってて言ってるな。
 家に帰ると、あかねから荷物が届いていると言われた。
 おう、できてきたか。
 届いたのは食材なのだが、料理は後回しにする。
 部屋に行き、しずかにあらすじを話し、冒頭の部分から絵を描いてもらう。俺は文章に起こしていく。ワープロとかなくて、しかも筆なのがやたらと面倒だな。
 今度、鉛筆でも作ろうか。鉛筆は煤などの炭の粉を細かな粘土などで焼き固めたものだ。難しいのは、温度が上がるように周りの火は燃えないといけないが、炭の粉は燃えてはいけないことだろう。焼き物の専門家に相談してみようか。
 おっといけない、そんなこと考えてる場合じゃなかった。
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