印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第2巻:page12 -
 ちょっと遅い夕食後、まだ日が高いからと、しずかと一緒にゆかりの家に向かった。飯時だから自宅だろう。
「……お邪魔します」
「いや、そんな声で言っても聞こえないと思うぞ」
 なのに、すたすた上がり込んでるし。勝手知ったるゆかりの家、しずかに一片の迷いもない。
「……ゆかり、来たよ」
「おう、ゆかり、ラノベ書いたぞ……」
 部屋に行くとゆかりは全裸だった。
 着替えようとして、暑かったから体を拭いていたようだ。知り合って2月ほどだが、成長期ってのはあるんだな。
『つるぺた』から『つるぺた?』くらいにはなっている。
 この微妙なニュアンスが分かるだろうか。
「ばっ」
「え?」
「バカモノー!」
「……すけべ」
 あ、そうか、凝視ガン見してたもんな。
 っていうか、すけべの意味が合ってきているように思うのは気のせいだろうか。
 目を逸らすと、すぐに小袖こそでを着たようだ。小袖というと普通の和服のことのようだが、そうなるのは江戸時代のこと。平安初期は単衣が下着だったが、今は水干すいかん(庶民の着物)から発した小袖が下着となっている。
 ちなみに、ふんどしのようなものはずっと前からあって、これは男女を問わないものだが、実際はほとんど着けることはない。
 俺だって、下着なしだもの。
 慣れると楽だ。
「ふぅ、で、何?」
「怒ってる?」
「別に。あんたに見られたってどうってことないけど」
「ならいいけど。なあ、ラノベ書いたぞ、しずかに絵も描いてもらった」
「そう、じゃまとめるわね」
「他の人のも持ってるのか?」
「もちろん。あんた待ちだったから、ウチが持ってるのがいいだろうって」
「じゃ、じるか」
 既に綴じられてるところに、俺のも綴じた。
 紙を折ってとかじゃなくて、そのままだから、結構デカいし、枚数もあるから厚みもあった。
「よし、日本初のラノベ同人誌の完成だー!」
「やっとできたわね」
「……あたしが一番大変だった」
「ちょっと読んでいいか」
「ダメ、主上おかみに読んでもらって、それからみんなで回し読みして、その後女官ほかにもで読んでもらうの」
 実際、枕草子とかそういう読まれ方をしてたみたいだし。
 そうじゃなくて、BLとか回し読みして妙なブームでも起きたらどうするんだ。
「じゃ、明日主上に読んでもらうのか?」
「そうね。朝一番に行ってくる。あんたは仕事があるからダメでしょ?」
 いや、ゆかりも一応枕部なのだが。仕事はしてないけど……そうだ、あれをやらせよう。
「なあ、枕部でゆかりに頼みたいことがあるんだ。朝は枕部に来てくれ。読んでもらうのはその後な」
「仕事? まあいいわ、羅述もできたから、やってあげるわよ」
 何で上から目線?
「じゃ、俺は帰るから、明日頼むな」
 帰り道、茶店に行って、油揚げを持ってきた。
 以前は午前10時から午後4時くらいまでに店をやっていたのだが、要望があって、午前7時くらいから午後7時くらいまでやっている。スタッフを増やして交代制にしたのと、早番・遅番には給金サラリーを増やしたから文句は出なかった。
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