印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第2巻:page13 -
 ついでに時刻の話もしておこう。
 まず、午前と午後とはどういうものか。
 これは現代と同じなのだが、なぜうまかというと、1日に十二支を当てはめ十二辰刻しんこくとし、0時前後1時間を、そこから干支えとの順番に割り振って、7番目(子の12時間後)が午というわけ。実際に時計と合わせるなら、23時から1時が子、11時から13時が午と、2時間ずつ割っていることになる。
 午のこくの真ん中が正午しょうごで、その前を午前、後を午後という。夜中の0時は正子しょうしだがあまり知られていない。
 で、それだとアバウト過ぎるから、1辰刻を4刻に分け、1日を48刻とし、宮中では漏刻ろうこくという水時計を使って計っている。その刻を10に分けたのが分だから、つまりは平安の1分は現代の3分に相当する。
『丑三つ時』とは、丑の3刻目、つまり2時頃ということだ。
 こういう同じ間隔で等分するのを定時法という。
 紛らわしいのが、9つだの6つだのと言う言い方で、これは九という陽の極数を子の刻とし、鐘や太鼓を9つ鳴らしたことに由来する。丑は9の2倍で18、寅は9の3倍で27となり、鳴らすのはそれぞれ8回、7回となる。巳の刻で4回になり、午の刻でまた9回に戻る。
 明け六つ、暮れ六つというのは同じ6回の鐘が鳴らされたことからだ。
 これが分からないと枕草子の『時奏するいみじうをかし。いみじう寒き夜中ばかりなど、こほこほとこほめき、沓すり来て、弦打ち鳴らして、「何の某。時丑三つ、子四つ」など、はるかなる声に言ひて、時の杭さす音など、いみじうをかし。「子九つ、丑八つ」などぞ、里びたる人は言ふ。すべて、何も何も、ただ四つのみぞ杭にはさしける。』が何のことか分からないだろう。
 前の数は48刻のことで、時刻を知らせる杭を挿す音、後の数は鐘を鳴らす数のことだ。奏するは言うの最上形で、内裏では帝に聞こえるのだから奏するになる。弓の弦を鳴らして、名前と時刻を遠くから言って時刻を表す杭を挿している音がいいというのである。ちなみに、くつというのは、木靴のことで、オランダのサボのようなものである。サボるはサボタージュ(仏語)のサボで、木靴で機械を壊したことによるらしい。なおクロッグもサボと同じ木靴を表す。
 この漏刻を管理しているのが漏刻博士、他に陰陽博士、天文博士、暦博士というのもいる。
 一応、俺なりの訳も諾風にしておこう。『時刻を知らせて来るのっていいですよね。すっごく寒い夜中とかに、ゴトゴトと木靴を擦り鳴らして来て、弓の弦を鳴らしてから「係の誰それです、2時」とか「零時30分」とか、遠くで言って時刻版に杭を挿す音とかかなりいい感じです。「23時」「1時」って外の人は言ってますけど、それだと2時間ごとにしか杭を挿していないのと同じじゃないですか』
 江戸時代、天保の改暦で不定時法となり、夜明けを六つ、日暮れを六つとし、その間を6等分するようになるのと混同してはいけない。江戸の時刻を細かく言うと、日の出の約30分前を明け六つ、日の入りの約30分後が暮れ六つである。また、6回鳴らすと言っても、その前に3回の捨て鐘が鳴らされるから都合9回鳴らされ、捨て鐘の後の時刻の鐘は最初が長く、除々に短くなっていくので、途中から聞いても何時か分かったらしい。というか、2時間毎だったら察しも付くよな。
 ともあれ、分かりづらいので、現代風に何時という書き方をしている。
 長くなったが、閑話休題。
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