印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第2巻:page22 -
 俺にはさせないし、しないように言われたのが『襲歩しゅうほ』である。
 英語で言うと、ギャロップgallop
 信長がやって見せてくれた。
乱馬らんばごとく」
 とか言ってるが、最後の特攻から考えるなら『波紋はもんの如く』か? ほら、ギャロップだから。
 信長が腰を浮かせて疾駆する様はかなりカッコいい。競馬で馬が全力疾走している走り方がこれだ。
 他の3人はできるようにならないとダメだと言われていた。常歩・速歩・駈歩・襲歩というのは信長の言い方だから、平安人には通じないかもしれない。
 
 自由練習。
 くれぐれも落馬するなというのが信長の指導だった。誰だって落ちたくない。いい馬だったこともあって、俺の練習は順調である。
 しばらくして、休憩になった。
「ゾロ、この馬いいですね」
「そうか、なら源氏みなもとうじの馬にするとよい」
「そんな簡単に、いいんですか?」
「枕部の馬だからな。ナンバーツーが良いのを選ぶのは当然だろう」
「ありがとうございます。俺の乗ってるのってどうでした?」
「ああ、筋は悪くない。白馬も似合っていたぞ。いずれにせよ慣れるのが一番だ。よし、遠乗りに行くか」
「いきなり!?
「儂が先導するから大丈夫だ。ただ、馬は道通りには走ってくれるが、上までは見てくれないから木の枝などには注意しなくてはならん」
「はあ、ちょっと怖いんですが」
「だからこそ、慣れるためなのだ」
 いきなり、遠乗り宣言されてしまった。
 信長の馬は結構気性が荒い。
 西洋では去勢きょせいするが、日本ではせず、この荒いのが良いのだという。玉を取るということだから、本来なら『去精』だと思うのだが、大人しくなるから『去勢』と言うのだろう。もっとも、それは戦国時代に好まれた馬のようだが。
 俺は大人しい方がいい。
 折角だからと、伊周さまの荘園に行くことになった。
 九里林くりりんのとこ、くりばやしではない。林が九里も続くからということで九里林だ。
 勘違いする人もいるかもしれないな。
 京から鯖街道を通って若狭わかさ小浜おばまへと続く道に、九里半街道というのがある。距離が九里半だからだとか。
 ならば九里林はどれだけ大きいんだと思われることだろう。
 全然違う。
 江戸時代の一里はおよそ3.9キロ、平安時代の一里はおよそ500メートルと8分の1ほどしかなく、中国の一里と同じである。
 つまり、九里は4.5キロくらいということなのだ。まあ、大げさに九里もあると言っているだけなので、本当はそんなにはなかったりするようだが。
 荘園までは牛車だと半日がかりになるが、馬だと二刻(1時間)もかからずに着いた。
 そこら中が筋肉痛で、尻も痛くなったけど。
 休憩がてら、作物を見たり、お茶の様子を見たりした。
 抹茶も作っているから飲んでた。茶筅ちゃせんは信長の指導で作らせたものがあり、鋳造した鉄瓶もあって、なかなか本格的になってきている。現代の茶道ではなく、信長のやり方だ。信長の茶頭さどう(お茶の師匠)といえば今井宗久そうきゅう、津田宗及そうぎゅう、そして千利休せんのりきゅう。千利休直伝の信長のお茶会なのだから凄い。
 俺は作法なんて知らないが、とりあえず「結構なお点前てまえで」と言ったのだが、笑われた。
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