印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
携帯・スマホからもご覧いただけます⇒

第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




  (ルビ表示が正しくない場合)


横 縦     並 大 特大     G M
- 【俺のラノベは平安絵巻】 第2巻:page25 -
 俺の描いた適当な絵だが、それなりに動いて見える。
 やっぱり目パチはいいな。
 大満足である。
「コンニチハ、ヒカルゲンジサマ、ダイスキ」
 操作しながら、声を変えて言ってみた。
 バカみたいだが、他に誰もいないからいいだろう……
 ゲッ!
 ゆかりとしずかがジーっと見ていた。
 ジトっ、と言った方が近いかもしれない。
「あ、あんた、何やってんの……?」
「……さすがのあたしもちょっとヒク」
「い、いや、違う! これは、あれだ、人形を作って芝居やって子供たちを楽しませようとだな……」
「……人魚と柴犬」
「何? 人形とか芝居って」
「劇だ、分かんないか、人形浄瑠璃が近いんだけど、能とか狂言、もまだないか、うーん、説明できん!」
「やって見せてくれればいいじゃない」
「……人魚の柴犬見たい」
 って、人魚とか柴犬って平安時代に通じるのかよ。いや、俺にそう聞こえてるだけで、違うこと言ってるのかもしれないが。
「じゃ、ちょっとやってみるから。人形がひとつだから、反対向いたら他の人だと思ってくれ」
 人形ひとつで即席劇だ、悲しい……
「あるところに、おじいさんと(反対を向けて)おばあさんがいました。ある日おじいさんは山に柴刈しばかりに行きました」
「……それ、おばあさん」
「(反対を向けて)柴刈りに行きました」
 てくてく歩いて上手(かみて、向かって右)にハケる。
「(下から出して)おばあさんは、川に洗濯に行きました」
 てくてく歩いて下手しもて(向かって左)にちょっと行って下を向かせる。
「どれどれ、洗濯をしましょう……ぷーっと、おばあさんはしゃがんだ拍子にイッパツしてしまいました」
 ふたりはくすくす笑ってる。
「するとそれが風に流されおじいさんのところへ」
 上手側に行って、人形を出す。
「おじいさんは、柴を刈らずに、草刈くさかった……」
 爆笑してくれた。
「何? それ。意味わかんない」
 爆笑しながら言う言葉か!
「……草を刈るのと臭かったのこと」
「そうそう、こういうのをシャレっていうんだ、ふたつの意味がひとつの言葉にあるだろ?」
「へぇ~」
 いや、ゆかり、そういう平坦な『へぇ~』はあんまり嬉しくないな。
「……草刈ったから、へぇ~」
 流石だ、しずか。
「で、それでどうするわけ?」
「だからな、絵はちゃんとしたのをしずかに描いてもらうとして、それを使って、今みたいなのをやって、子供たちを楽しませてやりたいなと思ってさ」
「分かった! 羅述みたいなのを、今のでやるんでしょ!」
「そうそう、ゆかりは賢いな」
「嫌いよ、そういう言い方って。大人っぽくて」
「そうだな、気をつけよう」
「……それも芝居?」
 まあ、知っている人は知ってるシーンだな。
「だからさ、しずかは絵を描いて欲しいんだけど、内容が決まったら頼むな」
「……分かった」
「で、どういうのにすんのよ?」
「そうだな……初めて見るんだから、あんまり複雑だと分からないよな。単純なのがいいんじゃないか?」
「……光が書いた羅述がいいと思う」
「そうね、あれのクドいところをなくして、単純に酒を飲ませて戦ったらいいんじゃない?」
「クドくて悪かったな」
「……あれは子供だけじゃなくて、女官にも分からない」
「そっか、じゃあ、イヌとサルとキジをお供にして戦うってのどうだ? 子供でも分かるだろ?」
「そうね。でもイヌとかって喋らないじゃない」
「喋るんだよ。子供向けなんだから」
「そっか、子供は喜ぶかもね」
「だろ?」
「……多分大人も喜ぶ」
「だろ!」
第2巻:page26 < 次  枕部之印  前 > 第2巻:page24

【お知らせ】
広告のお申し込み・当ページプログラム販売など承ります。委細メールにて。
(著作表示より送信)
 
▽ 基礎知識 ▽

平安用語の基礎知識
 
関連用語の基礎知識