印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第2巻:page32 -
 全体が見下ろせるところが司令室になっていて、テレビの副調整室サブのような感じだ。司令室には、どのくらい同調したのかが、目の前にずらっと百枚ずつ並んだ札の色で分かるようになっている。どうやら6割を超えたら動かせるらしい。
 鬼もどきの首の後ろの穴から、ずるずると足から入っていくのが何ともシュールだ。諾は彼女たちが入っていくのを介助していた。
 どうなってるのか仕組みはまったく分からない。もしかしたら、考えたら負けってやつか。
 しかし、あんな中に入って喋れるんだろうか。っていうか、息ができるのかも分からない。
 完全に入ると、後ろの穴がしゅるしゅると閉じた。
「じゃ、みんな気持ちを落ち着けて。いい? 息はできるから心配しないでいいわよ」
 詮子さまノリノリだな。
「集中して動かすつもりになってみて。でも、本当に動かしたらダメだからね」
 目の前の札が、表の灰色から、裏の緑色にぱたぱたと変わっていく。
「ヒカル、同調率すうじを読んで」
「あ、はい。零号鬼しずか78初号鬼ゆかり76弐号鬼ていし58です」
「凄いわね、ユカリ。初めてなのに、シズカと殆ど同じなんて」
 いや、一番凄いのはあなたですよ、詮子さま。態度や口調の変化もですが、この順応力の高さはここの誰よりも上を行ってますから。
「テイシがちょっと低いわね。テイシ、第3新京都みやこのためよ、懐仁やすひと(帝のいみな)のためでもあるんだから、頑張って!」
 頑張って同調率が上がるのかどうか分からないが、ぱたっと何枚か緑になったのだから、気持ちで何とかなるのかもしれない。にしても、第3新京都って何だ? 平安京が第3なら、第2は長岡京で、第1は平城京だろうか。
弐号鬼ていし63まで上昇」
 俺もノリノリだ。007ロシアより愛をこめてのBGMが脳内再生されている。
 ドドッ、ドドッドッ、ドドッ、チャーラ。
 007が好きで、特に5作目は日本が舞台なので楽しい。
 助演の日本の俳優が、春日部が舞台の某アニメ映画で温泉の精をやって、ジェームズ・ボンドと風呂に入ったことがあると言っていたが、映画を見ると実際は浴槽が別であり、日本人的感覚では一緒には入っていない。ちなみに、007のその作品では、タイガー本人の声に聞こえるが、英会話部分の殆どは英国俳優による吹き替えだそうだ。本人によると英語が上手すぎたからだとか。
「ナギ! 拘束具解除して」
 いきなり言われて、なぎが司令室を見上げてぽかんとしている。
 そりゃそうだ。
 拘束具というのは初めて聞いたし、その解除だってどうやるのか俺だって分からない。
「そこのひもを引っ張るのよ、いいと言うまで」
 諾はそう言われ、床に這わせてあった紐を引き始めた。最初は凄く重くて引くのが大変そうに見えたが、途中から軽くなったようだ。
「もういいわ」
 詮子さまに言われて引くのを止めた。
 多分、何かを縛っているものを解いたのだと思うが、呪術的な何かなのだろうか、目には見えなかった。
「拘束具を外したわ。どう動くか分からないから、首だけ動かすことを考えてみて」
 そう言われて最初に動いたのは、しずかの零号鬼、すぐにゆかりの初号鬼が続く。
「うぇーん、動かへん(泣)」
 定子さまは苦戦しているみたいだ。
「テイシ、ムリしないで。暴走されると困るから」
 詮子さまがそう言った途端、弐号鬼がビクンと動いたかと思うと、いきなり腕を振り上げた。
 あれを振り下ろされたらヤバい!
 主に諾が。
 が、そうなることはなかった。
 初号鬼の同調が切れて、緑色からどんどん灰色に戻っていく。
「同調が切れたようね。今回はこれで終了します。みんな、鬼もどきから出ていいわよ」
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