印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第2巻:page35 -
 翌日、鬼のことなどすっかり忘れて、人形劇の稽古である。
 今日から瑠璃も入るから、またちょっと台本を変えないといけない。
 舞台ができていて、どーんと部屋の真ん中に鎮座ちんざしていた。今日中にできるとは思っていたが、もうできていたのには驚いた。もうちょっと端っこに置いて欲しかったけど。
 
 配役……
 
 おじいさん		なぎ
  おばあさん 瑠璃るり
  桃太郎 ゆかり
  サル 飛鳥あすか
  イヌ しずか
  キジ 諾
  鬼の女王 玉藻たまも
  鬼の王女 瑠璃
  ナレーション 俺

 
 鬼の王子(俺)だったところは、鬼の王女にした。口調を変えるだけでなく、内容も変えなくてはいけない。おばあさんも、玉藻から瑠璃に変えた。
 時間が過ぎ、みんなが集まった。
 最初に配役の台本の変更を話す。瑠璃の台本は新しいのだから、変えたのを渡すだけでいい。
 まずは人形の変更と追加だが、絵はしずかが描いて、他の者が切り抜いたり組み立てたりする。
「しずか、次は背景な」
「……人使いが荒い」
「悪かったな。今度、白台に乗せてやるから勘弁してくれ」
「……勘弁してやる」
 ということで程なく作業終了となった。
 じゃ、稽古するぞ!
 何だかんだ言って、みんな熱心にやってくれている。嫌いじゃないみたいだ。
「やってますね」
 伊周さまだ、枕部別当トップだが、滅多に顔は出さないので、ここで会うのは珍しいことだった。
主上おかみがご覧になるそうです。明日の午後、午4つ13:00にとの仰せですが、大丈夫でしょうか?」
「午後だと、あっちの方は大丈夫でしょうか」
 伊周さまが知らないはずはないので、これで分かると思った。
「問題ありません、父も見ますし、定子も見たがっていましたから」
「分かりました、できるように頑張ってみます」
「場所は紫宸殿ししんでんの前でとのことです」
「はい」
「私も楽しみにしてますね、邪魔すると悪いのですぐに行くことにしましょう。では」
 伊周さまは見ずに帰ってしまった。
「聞いての通りだ。明日の午後に主上にお見せすることになったので、頑張ってくれな」
 みんな、はいとか頷いたりしていた。
 一生懸命稽古をしてくれているので、飯は俺が作った。
 にんにくを使ったかもねぎの甘辛炒めを飯の上に乗せ、山椒さんしょを砕いたものを振った。
 つまり丼物どんものだな。
 鴨と葱は、カモネギというくらい相性がいい。このポイントは、最初に葱だけを強火で焼くことで、焦げ目を付けたら皿に取り、鴨だけを炒めたら、最後に葱も戻し、たれを絡ませる。何しろ葱がシャキっとしていないといけない。
 付け合わせは、大根の葉っぱを湯がいて、生姜しょうが酢醤油で和えたもの。それに油揚げとネギの味噌汁を付けた。味噌汁はまだ一般化していないが、あった方が食が進むと好評だ。
 お茶には、茎茶をほうじたものを出した。焙じ器は作ってもらったものだが、急須を作った後なのでそれほど苦労せずに作れたらしい。急須から持ち手と蓋をなくして、注ぎ口を長くした、柄杓ひしゃくのようなものだ。上からお茶を入れて、焙じた後は持ち手の方からするっと出すようになっている。緑茶もいいが、焙じ茶も美味いよな。
 食って、しばし休憩。
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