印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第2巻:page36 -
 ぼーっとしていると、ふと、余計なことが頭をぎる。
 3店目の構想である。
 惣菜そうざい屋がいいかもしれない。豆腐とか油揚げが欲しいという声もよく聞くし、他にも料理を置けば、タンパク質やミネラルが不足しないように食習慣も改善できるだろう。飯と味噌汁も置いて、イートインも可、これは定食屋みたいなものだな、もちろん惣菜だけ買うこともできる。
 よろず惣菜と食事ということで、『万斎家ばんざいや』というのはどうだろう。万歳ばんざいにもかかって、縁起も良さそうだし。で、茶店もうどん屋も屋号を付けてないことに、今更気づいた。
 後でこっそり名前を付けておこう。
 そういえば、前に芥子というのを見つけて、ヤバいものだと勘違いしていた。
 現代人なら芥子はケシって読むよな。ところがこれがカラシだったんだ。瑠璃のおかげで分かったんだけど。
 種子は芥子がいしという生薬で、芥子菜からしなは奈良時代以前から日本に入っていて、当然からい。俺が恋い焦がれる辛い調味料だ。これはアブラナの仲間で、芥子からしとして葉のみ使われ、種は生薬以外には使われない。
 マスタードというと、普通はマスタードシード、つまり種の方が使われるのだが、鎌倉時代くらいまでは使われなかったらしい。もったいない。
 ちなみに英語で言うとオリエンタルマスタード。西洋のマスタードはシロガラシで種類が違うのだ。
 すぐに種子を取る栽培に変えるように市の連中から振れ回ってもらった。菜として収穫するなら掻き菜として、一部の葉だけを取るようにして、とにかく種を多くするようにと。春に菜の花が咲くのだから、種はその後になる。そのためには秋に種を撒いておかなくてはいけない。
 今ある種子を集めてはならないと厳重に注意もしておいた。種がないと栽培できなくなるからだ。
 来年が楽しみだなぁ。
 彼女たちは休憩を自主的に終わって、稽古を初めていた。ずっと見ているが、なかなか良い感じになってきている。
 ずっと稽古していたが、夕食時になったので解散した。
 
 翌日も朝から集まって稽古である。凄いのは、声の演技だった。楽しい、悲しい、怒りなど声で表現できている。適度にデフォルメされたそれらが自然に聞こえてくる。まるで声優のようだ。
 というか、しずかも飛鳥も普通に喋れるじゃないか。
 さて、食事の用意でもするか。
 キュウリ、ナスなど古漬けになったものを塩出しして、細かく刻んで、醤油で味を調える。
『かくや』というものだ。
 油揚げを細く切り、ゴボウをささがきにして、大根を細かく刻んだものを甘辛く煮る。汁気がなくなるくらいでいい。これを軟らかめに蒸した強飯に混ぜる。
加薬御飯かやくごはん』だ。
 連想して作ったのだが、失敗したかもしれない。
 名前が紛らわしいから混乱を招くだろう。かくやはそっと夕食用に仕舞って、かやくごはんでおにぎりを作った。稽古の合間でもさっと食べられるから。三角に握って、ずらっと並べ、全体に煎りゴマを振った。
 今日も焙じ茶にした。
 よく考えると、役職も年齢も上で、唯一の男で超監督なのだが、飯作りを毎日やっている。
 メシスタントか。
 ちなみにメシスタントとは、主に女性漫画家において、飯作りをするアシスタントのことである。
 飯を食って、今日は休む間もなく、もう一度稽古だという。
 熱心で結構。
 現場での準備もあるから、午3つ(12時半)には出かけることにした。荷物がデカいので外に出て、そこらにいた人を何人も連れてきて運ばせた。女の子たちは自分の人形以外は運びそうになかったから。
 紫宸殿の正面、離れすぎると見えないだろうから、ほど近い場所に舞台を設置する。正面以外からは舞台裏が丸見えだが、仕方ないな。
 そうこうするうち、道隆さま、伊周さま、定子さま、最後に帝がお出ましになられた。
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