印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第2巻:page51 -
 よし、小麦粉を練ろう。
 水加減をして、練って、後はあかねに練っていてもらう。
 その間に甜麺醤てんめんじゃんを作る。
 本当は時間がかかるのだが、まあ、なんちゃって甜麺醤ということで。
 味噌・醤油を適当に混ぜて、小麦粉も少量入れ、水で溶いて煮る。
 甜麺醤は本来、小麦粉を発酵させたものから作るのだが、日本では大抵八丁味噌で作られる。八丁味噌は鋭意熟成中なので来年以降のお楽しみだ。小麦が原料なのは、味噌よりも醤油だから、醤油も入れてみたのである。
 かき混ぜて、水分を飛ばすが、焦げ付かせてはいけない。
 ここで、あかねと交代した。
 練った小麦粉を分け、打ち粉をして麺棒で薄く延ばして行く。できるだけ薄くした方がいい。
 それを油を敷かずに焼く。
 味噌の方がかなり煮詰まってきたので、水飴を入れ、更に煮詰める。
 白髪ネギが欲しいところだが、そういうネギではなく、緑の葉部分を食べるものなので、5センチくらいに切った。
 鴨は薄く削ぎ切りにしておく。
 とろみも付いて、甜麺醤、もとい、なんちゃって甜麺醤もできあがった。ちょっと舐めてみる。うん、甜麺醤じゃないけど、ぽいってところか。まあ、みたらし餡の方に近いけど。
「あの、私もいいですか?」
「ああ、いいぞ」
 そう言ったら、あかねは俺の手を取り、指を口に咥えた。
「おいひい」
 いや、味なんてしないだろ。れろれろと指を舐められていると妙な気分になってくる。
「も、もういいか? 持ってくから、あかねは酒を持ってきてくれるか?」
「はい」
 料理を持って部屋に戻った。
「お待ちどうさま、伊周さま、御酒も用意しましたが構いませんか?」
「私もちょっと飲みたかったところです。飲みましょう」
 皿を置いて、食べ方を説明した。
「こうやって焼いた皮を手に持って、上の真ん中にかもねぎを載せて、この味噌をちょっとつけて、と。で、下を折ってから、両脇を巻いて、こうやって(ぱくり)食べます」
 みんな興味津々で見て、まず伊周さまがやって、それが終わったらさやから取って作り始めた。
 一口囓ったので、お酒である。
「ささ、伊周さま、まずは一献いっこん
「ありがとう、光。美味しいですよ、これ。(酒を飲んで)御酒にも合いますね」
「はい。でも、荘園で作ろうとお話したのは、これより合うかもしれません」
「それは楽しみですね。すぐに作り始めないと」
 俺はさやから注いでもらって飲んだ。
 ん、美味い。
 他のみんなは遠慮して飲まなかった。伊周さまがいるもんな。ということで普通に酒盛りになってしまった。
 しばらくすると、さやが帰るという。ひとりでは何なので送って行くと言うと、諾が送ることになっているとのことだった。
 何で?
 俺ががっかりしていると思ったのか、あかねが教えてくれた。
「めのこには色々あるんです。おのこに近づいてはダメな日とか」
「って?」
「始まったみたいですね」
 そっか、なら仕方ないよな。
 月のものがあると、人には近づかないようにするし、終わって何日かしないと仕事にも出ちゃいけないらしいし。諾は女だからまだいいのかもしれない。
 というか、諾とかってどうしてるんだろ?
 聞けないし、聞くことじゃないけど。っていうか、ゆかりとかそういうの微塵も感じさせないのはなぜだろう。
 よく、それがうつるというけど、科学的でも医学的でもないと思う。
 ただし、確率論的に考えると納得できるはずだ。同じ日に始まる確率は29分の1程度だろう。月はおよそ28日で公転するが、地球の公転もあって見た目の1周はおよそ29日になる。海洋生物だったころから、大潮に合わせて子孫を残すようにできているので、大体の周期が29日というわけだ。例えば、その期間が5日だとすると、およそ6分の1の確率になる。
 何の話をしているんだか。
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