印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第2巻:page52 -
 さやが帰ったので、私も休みますと伊周さまも戻られた。結果、俺とあかねが残る。
「あの、光さま、私と話してくださると先ほど言われましたよね」
「ああ、言ったぞ」
「ちょっと疲れたので、横になってでいいですか?」
「いいけど?」
「あ、光さまもこちらへ。じゃないと話づらいですから」
 というか、そこは俺のベッドなのだが。
 もしかして誘われてる?
 それを言うのは野暮だし、聞くのも野暮だよな。というか、さやと大人の階段を登るつもりだったから、自制心は緩んでたかもしれない。俺は言われるまま、横になった。
「やっとです」
「何が?」
「一緒の家にいるのに、こうなるのって難しいものですね」
「そうだな」
「光さま、私のところに来てくださらないし」
「え、行っていいの?」
「当たり前じゃないですか、あれだけ誘ってたつもりだったのに」
 いつもよりねた感じが可愛い。
「ちょっと目を瞑ってください」
 言われるままだな、俺。
 と、唇に柔らかいものを感じた。口吸い、キスである。ファーストキスは甜麺醤風味だった。
「ふふふ、もうこんなに元気になって」
 そう言うとあかねは俺のを握ってきた。
「さっきの墨の話じゃないですけど、おのこのってこんなに大きいものなんですか?」
「もしかして、あかねは初めてなの?」
「そうですよ。当たり前じゃないですか」
 そっか。
 俺はあかねをぎゅっと抱きしめた。あかねの手にも力が入って、強く握ってくる。
 走り出した王蟲オームの群れと同じかもしれない。
 もう誰にも止められないんじゃー!
「あ……」
「ん? どうした、あかね」
「始まったみたいです。すみません」
 そういうとあかねは部屋を急いで出て行った。
 どうしたらいいの?
 残っていた酒をあおった。
 あれか、さっき確率論とか考えたせいか? 余計なことをしたな、俺。
 残っていた料理を食べ、更に酒もあおる。
「ただいま戻りました。あれ? みなさんもう戻られたんですね」
「ああ、お帰り。みんな休むってさ」
「何かやさぐれてますけど、どうされたんですか?」
「いや、何でもない」
 何だろうな、不思議なのだが、諾にはそういう気が起きない。
「なぁ、諾ぃ、お前も飲めよ。俺しかいないからいいだろ?」
「え、いいですけど、変なことしませんか?」
「変なことって何だよ」
「いえ、貞操の危機とか」
「お前にか? んな分けないだろ」
「そういう完全否定もちょっと傷つくんですが」
「まあ、いいから座れ。ほれ、飲めって」
 諾が座るやいなや、杯を渡して酒を注いだ。
「うぁあ、い、いただきます」
「で?」
「え? でって言われても」
「さやと何の話をしたんだ?」
「羅述です。私の書いたのが気に入ったとかで、色々教えて欲しいと言われました」
「そっか、まあ頼むな。ゆかりのわがままでもあるんだから、お前にも関係あることだし」
「え? お嬢さまと私とどういう関係なんですか?」
「今だってお嬢さまって呼んでるじゃないか」
「いえ、これは光さまがそう呼ぶようにと言われたからですが」
「言ったけどさ。まさかずっとそう呼ぶとは思わなかったんだよ」
「そうなんですか。でも、もう慣れちゃいましたから」
「だな。だからゆかりのわがままに付き合うのもお前の仕事だってことだよ」
「意味が分かりません」
 傷心の俺は遅くまで諾に愚痴を言い続けたらしい。
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