印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第2巻:page53 -
 翌朝、二日酔いでダウン。
 伊周さまに伝え、寝ていることにした。と言っても、きっとゆかりとかが来て起こされるのだろうけれど、それまでは、せめてそれまでは寝かせてやって欲しい。
「光さま、朝食ですが、召し上がりますか?」
 ん?
 なんだ、あかねか。
「朝食って、もうそんな時間?」
「はい。もう正午を回っています。起こさないようにと伊周さまに言われたのですが、午後になるので一応聞いてみようと思ったのですが」
「ああ、そうだな。食べようかな。伊周さまはお済みなのかな? あかねは?」
「伊周さまは済ませてまたお出かけになられました。私はまだですが」
「そっか、じゃ一緒に食べようか。今、行くから」
 重い体を無理矢理起こして、あかねたちが食べるところについて行った。
「すぐに用意しますから、座ってお待ちください」
「ああ、頼む」
 よいしょと言って座った。
 待つことしばし。
「お待ち遠さまでした」
「ありがとな、これって?」
「あ、それニガイです」
「へぇ、どれ? ん、んまいじゃん。ぜんぜん苦くないし」
「そうじゃなくて、煮貝にがいです、煮アワビのことです」
「あ、そういうこと? 買ってきたの?」
「いえ、さっき壮呂さまが持ってきてくれたんです。土産みやげとかおっしゃって」
「どこに行って来たんだ、あの人? 朝っぱらから」
 信長はアワビ好きだから買ってくるのは不思議じゃないんだが。
「さあ、存じませんが」
「ま、美味いからいいけどな。あかねも食いな」
「はい、(はむっ)美味し! こんなの初めてです」
「な、貝って美味いよな」
「お好きなんですか?」
「もちろん。さざえの中の緑のにゅるっとしたところの刺身は苦くてダメだったけど」
「なんか不気味ですね」
「好きな人には美味いんだろうけどな。歳取ったら美味くなるかもしれないし」
「そんなことってあるんですか?」
「子供と大人じゃ好みが違うだろ? 大人は酒飲んだりするから、食べるものも変わるし」
「私はあんまり子供の頃と変わってないですけど」
「声変わりと一緒で、男の方が変わるのかもな。あかねって茶店に行ったことあったっけ?」
「いえ、私なんかはとても。お金もありませんし」
「そっか、ごめんな。これから時間ある?」
「これを片付けたら少しくらいなら大丈夫ですが」
「じゃ、茶店行こうぜ、おごるから」
「い、いいんですか!?
「いや、それほどのことじゃないんだけど。枕部でやってるのに、家族が行ってないって変だよな」
「家族、ですか?」
「え? 違うの?」
「いえ、そう言ってもらえて嬉しいです」
「あかねは俺の妹みたいなもんじゃないか」
「じゃあにさまとか呼んだ方がいいですか?」
にいさん……いや、にぃにぃでお願いします」
 お兄ちゃんってのは玉藻がいるからな。
「何ですか、その呼び方」
「沖縄、琉球りゅうきゅうの方の呼び方なんだよ」
「そうですか……にぃにぃ?」
「んー、いい」
 などと話ながら朝食終了、あかねが後片付けをしている間に着替えてこよう。
 支度を済ませ、あかねを迎えに行く。
「あかね、支度できたか?」
 外から声をかけると、あかねが出てきた。見ると、よそ行きの服に着替えていた。
「いいな、それ。そういうのも持ってるんだな」
「はい。伊周さまからいただきました」
「よし、行こっか」
 ふたりで茶店に向かった。
 道中は取り留めもない話ばかりだった。
「な、だからそういうのをアニメって言うんだ」
「兄目ですか、それで妹が出てくるんですね」
「へ?」
「兄からの目線ってことですよね」
「いや、違うんじゃないかな」
「にぃにぃはどういうのが好きなんですか?」
「あ、ごめん。やっぱにぃにぃ止めてもらっていい? 前の呼び方にしてくれる?」
 といった感じ。
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