印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第3巻:page3 -
 困った、ちょっと恥ずかしい。
「諾ぃ、ちょっと」
「はい、何でしょうか?」
「悪いけど、俺の湯帷子持って来てくんない?」
「また着てないんですか? 分かりました、すぐ持って来ます」
「……またって言った」
「別にいいだろ? 変な意味はないし」
「何で、諾はあんたが湯帷子着ないの知ってるわけ?」
「前に話したからだよ。見られたわけじゃない」
「光兄ちゃーん」
 そんな話をしているところに、モトちゃんが飛び付いてきた。
 
 ここは、ストップモーションで解説しよう。
 湯の中をばしゃばしゃとやって来て、モトちゃんが俺に飛び付いて来たのだが……
 ジャンプ、裾がはだける。
 空中上昇中、何者か(多分、ゆかり)の手が伸びてくる。
 空中頂点近く、何者か(多分、しずか)の手が伸びてくる。
 空中頂点近く(同時)、何者か(多分、ゆかり)の手に湯帷子が掴まれる。
 空中頂点、何者か(多分、しずか)の手によって帯が解かれる。
 空中落下中、湯帷子が脱げる。
 結果、全裸のモトちゃんが、同じく全裸の俺に飛び込んで来た。
 
「痛ったーい! 何すんのよ」
 ゆかりに猛抗議するモトちゃんだが、俺に背を向けているので、お尻が丸見えである。
「……解除成功」
 何を解除したんだろう?
 モトちゃんはゆかりを脱がそうとしているらしい。湯帷子を掴んで、柔道みたいな格好になっている。
 バランスを取るためには、足を踏ん張る必要があり、そのためにはある程度開かないといけない。突っ立ってもいられないから、膝や腰を曲げる。
 俺は湯に浸かっているから、モトちゃんのおしりが目の前だったりすして、見えてはいけない部分が……
「これ、やめなさい原子もとこ、光が困ってますよ」
「ひぃ……」
 気がついたのか、掌でお尻を隠した。
「見たわね、光兄ちゃん、責任取ってよね!」
「え?」
「もうお嫁にいけないから」
「いや、モトちゃん婿取りだろ?」
 というか、次の帝の女御に入るんじゃないか?
「それはいいですね。光、よろしくお願いしますよ」
 伊周さままで、そんなことを。
「いえ、伊周さま、ムリですって。第一、道隆さまが許されるはずがありませんから」
「父は光が気に入ってますよ。原子の婿になればいいのにと、お酒が入る度に聞かされますから」
「マジですか!?
 気に入ってもらえるのは嬉しいのだが、色々マズくないだろうか。
「チッ、しょうがないから、あんたも入れてあげるわよ」
 ゆかりは何を言っているのだろう。
「何? あんた偉そうに」
「あんたも光の何番目かにしてあげるって言ってるのよ」
「あたしが? 何番目ぇ? あたしは正妻に決まってるでしょ? 藤原道隆の娘よ、定子の妹なのよ! 一番なの!」
 モトちゃんは指を一本立てて、ゆかりの目の前に突きだした。
「ふっ、残念ね。ウチが正妻って決まってるから」
「んな事いつ決まった!」
 そんなことを言ってった気もするが、俺は認めてないからな。
「分かったわ、勝負しましょ?」
 モトちゃんがゆかりを挑発した。
「いいわ、あんたに負けるはずないもの。どんな勝負でも受けて立つわ」
「言ったわね、何で勝負するかは光兄ちゃんに決めてもらうから」
「そうね、光、何でもいいから決めて!」
 お、俺?
 思わず立ち上がった。
「じゃ、料理対決ってのは?」
「「却下!」」
 却下されてるじゃないか!
 俺に決めろって言っておいて、ふたりしてユニゾンで却下すんなよ。
「じゃ、後で決めるから、とにかくモトちゃんは何か着ろ」
「光兄ちゃんもね。何かぶらぶらしてるし」
 あ、俺も全裸だった。
 股間を隠して、湯の中に座った。向こうで諾は湯帷子持って突っ立ってる。
 諾に手招きした。
「諾ぃ、遅いじゃないか」
「済みません、光さま。何か近づける感じじゃなかったもので」
「だな、確かに」
 それ以上言っても仕方ないので、諾から湯帷子を受け取って着た。
 お湯の中では非常に着にくかった。
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