印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第3巻:page7 -
 さて、うちの連中についてだが……詳しくは書かない。
 順番決めをするかと思いきや、そうではなかった。ツンデレ選手権の順番がまだ生きているらしい。
 これが大変だったのだが、全ては俺の記憶の中である。
 該当者、なし。
 あれ?
 おかしいな、そんなはずはないのだが。
「何ぢゃ、見せ損か」
「見られるのって悪ないかも。ぎゅってされんのも」
「……性癖モロバレ」
「う、ウチは別に見られて恥ずかしいことなんてないんだからね」
「え、お嬢さまは恥ずかしくなかったんですか? 私はすっごく恥ずかしかったですけど」
「私は光さまには前にも見られているから」
「あれは、お前がわざと見せたんだろ? ほら、ゆかりも覚えてるよな、エロガッパーって言ってたし」
「そんなこといいから、考えなさいよ、ちゃんと」
「はい……」
 
 こういう場合、前提が間違っているかもしれない。
 ひとつは、クローズド・サークルではなく、他の誰かだった場合。
 もうひとつは、クローズド・サークルなのに調べていない人がいる場合。
 最悪なのは、胸ではなかった場合だ。
 俺にとって、だが。
 そうなったら何を言われるか、考えるだに恐ろしい。思い出せ、調べたのは誰で、調べなかった者はいないか……
 うーん、とはいえ思い出すのは大きさ・形・色で、目をつぶるとくっきりと映像が浮かんでくるもんな。
 よし、記憶が鮮明なうちに一覧表にしておくか。
 
 1番、あかね、大きめ
 2番、瑠璃、平均的
 3番、しずか、少し小さめ
 4番、諾、意外に大きめ
 5番、モトちゃん、ほころびかけのつぼみ
 6番、飛鳥、結構大きめ
 7番、ゆかり、モトちゃんの好敵手ライバル
 8番、玉藻、爆乳
 
 なるほど、書いてみるとはっきりするものである。
 違うから、捜査資料だから。
 む、これは……
「玉藻、羅螺はどうした?」
「羅螺は寝てます、ご主人さま」
「連れてきてくれ」
「嫌だそうです」
「何で判る」
「妖怪同士の以心伝心?」
「なぜ疑問形? いいから連れて来い」
「はい……ご主人さま」
 玉藻が出て行き、すぐに戻ってくる音がした。
「らー! らー!」
 羅螺はかなり抵抗しているらしいが、抱えられたらどうしようもないだろう。
 それは玉藻が入って来た途端だった。
「「「あーっ!」」」
 全員だ。
 全員が一点を指さして、叫んだのだ。
 そう、羅螺がどういう生き物(?)で、どういう構造をしているのかまったく判らないのだが、エメラルドグリーンの頭の先の方、ぽよっとした部分の周りが赤くなっていたのである。
 指の形に。
 羅螺の単独犯ということは考えられないだろう。胸くらいの位置で手を伸ばしたところに羅螺がいたということは、誰かが抱えていたと考えるべきだろう。
 それは誰か。
「なあ、玉藻、お前、何しに来てたんだ?」
「ご主人さまと遊びたくて。伊周さまと間違ってしまいましたけど」
 聞かれるとさして悪びれることもなく、さらっと白状した。
「お前って、夜目とか鼻が利くんじゃないのか?」
「この姿ではムリです。だから羅螺を連れてきたんですけど、羅螺が勘違いしたらしくて」
「羅螺に触った俺ってヘタすると溶かされてたのか?」
「らーらー」
「そうなの? ご主人さまだって判ったから、我慢したそうです」
「あ、そ」
 我慢できるものなのか?
「何や、羅螺か」
「羅螺じゃ判らんのぢゃ」
「……玉藻なのに」
「そうよ、玉藻、あんたダメじゃない!」
「ごめんなさい」
「玉藻、伊周さまにもちゃんと謝らないとだめだぞ」
「伊周さま、すみませんでした」
「でも変ですね、お尻ではなぜ判らなかったのでしょう?」
 あくまでそこにこだわるんですね。
「この部屋に来たときは、子供の姿で、調べられた時は大人の、今の姿になっていたからでしょうか」
「そうですか。まあ、許しましょう。最初は口も聞かなかったお前が、ちゃんと謝るまでになったのですから」
「よし、まあ犯人も判ったことだし、もう一度寝ようぜ」
「眠れないわよ、もう明るくなってきてるじゃない」
「そうですね、お嬢さま。山際が少し明るくなって、紫色になった雲が細くたなびいていて素敵です」
「私も眠気が飛びましたから、話でもしていますか」
 伊周さまにそう言われは仕方ない。
「じゃみんな、腹を割って話そう」
 みんなでわいわい話をした。いつもは仕事以外のことは話さない瑠璃や飛鳥と色々と話せて良かったかも。
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