印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第3巻:page10 -
 白台のところへ行くと、信長たちもいた。
「おう、源氏みなもとうじ、今日も派手にやってるな。ん、何か増えおらぬか?」
「そうなんですよ。あ、この子はモトコと言って、伊周さまの妹です」
「ほう、伊周殿の妹君か、よろしくな」
「は、はい。よろしくです」
「何だ、儂が怖いか。ははは」
「ゾロって子供好きですよな」
「そうだな、源氏も子供を作れ、いいものだぞ。作るのも、作ってからも」
「そんなあからさまに」
「この女子おなごの中に、産んでくれる者はいないのか?」
「う、産んでもいいけど……」
「それほど嫌ではないのぢゃ」
「あたしもええけど?」
「……もちのろん」
「光さまがどうしてもと仰るなら、父との約束を捨てます」
「人間の子が産めるかどうか分からないけど、試すのはいつでもいいわ」
「らーらー!」
「凄いものだな、源氏は。ん? モトコとやらは産まぬのか?」
「あ、あたしはまだ……だから」
「まだわらしか。ならばいたしかないな、源氏」
「いえ、違いますから。みんなも変なこと言うなよ」
「ははは、で? 今日はみんな揃って何用か?」
「はい、みんなが馬に乗りたいというので」
「そうか、まあ存分にやるが良い」
「はあ」
「ではな」
 颯爽と騎乗し、駆け去って行く信長を見送る。
 俺もあれくらい乗れるようになりたいものだ。
 白台を連れ出し、近くの小さな馬場に移動する。ほんの散歩させるくらいの広さしかないが、走らせる訳ではないからいいだろう。
 で、いつもの順番決めである。
 モトちゃんは昨日乗ったので、最後にさせられ、しずかは乗せてくれる約束があるということで最初になった。そういうところを考慮するのは、自分がそうなった場合のためでもあるのだと思う。
「じゃ、他のみんなが順番を決めてる間に乗ろうか」
「……うん」
 しずかの足を鐙に掛けさせ、体を持ち上げる。ほぼ俺が持ち上げることになるが、仕方ないな。俺だって最初はそうだったから。
「体を前に突っ伏して! で、足を上げる。上手いぞ、しずか」
「……ちょっとだけ怖い」
「俺がいるから大丈夫だって。じゃ、歩かせるからな」
 ゆっくり歩き始める。
 実は、遊園地か牧場とかでポニーに乗るのと大差なかったりする。
 3周したら交代と決めた。
 順次乗って歩いて、俺だけが疲れまくる。
 意外に良かったのはゆかりだった。
「あ、あんたを信じてるからね。落とさないでよね」
 などと白台に声を掛けたのである。前は無視した白台だったが、今回は伝わったようだった。
 凄いと思ったのはやっぱり玉藻。流石に狐、本当の意味での意思疎通が成立しているらしい。手を離せというので離したら、いきなり走った。多分落ちても大丈夫そうだから放っとく。種子島で撃っても痛いで終わりそうだし。
 で、やっとモトちゃんまで終わった。
 一番気を使ったのは実はモトちゃんだった。親兄弟の関係からではなく、はしゃぐし、自慢気だし、何しろ危なっかしかったからだ。
「……次はあたし」
「お前、もう乗っただろうが」
「……あれは約束の分、次はみんなと同じ分」
 まあ、仕方ないか。
 2回目だから、手を離してみる。
 白台は利口だから大丈夫だろう。
 しずかが終わると、当然のように次々とまた乗ると言い出した。
 やっぱりか。
 乗り降りだけ手伝って、後は自由に歩かせるようにしたので、座ってはいられないが、かなり楽にはなった。
 モトちゃんが終わると、またしずかが来たので宣言した。
「これで終わり! 次はしずかからにするから、今日は終わりな」
 そう言って、颯爽と馬上の人となる。
 白馬の王子さまだ。
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