印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第3巻:page12 -
 物理法則というのがある。
 ある条件下において、一定の法則性が見られるというもので、どんな場合にでも成り立つという法則は実はありえない。
 例えば宇宙の始まりとして考えられているビッグバンだが、その後の1秒にも満たない間については全ての常識が吹き飛ぶ。もの凄く小さな点、それが弾け、素粒子が生まれ、その後で質量が生まれたとされる。そうでないと困るからだ。
 もしある程度の質量を集中させたとしても、それはブラックホールでしかない。ビッグバンは、無から宇宙が生まれなければいけないのだから、物理法則が当てはめられるはずもないのである。
 それと同様、常識というのは時として邪魔になる。
 以前、玉藻が落下中に信長の槍を避けるために、空中で反転したことがあるが、あれも物理法則を無視した動きだ。ほぼ絶対的に存在する慣性の法則を無視しているだから。
 衛姥が大きくなるというのも、普通なら考えられることではない。
 メシエがまとめた中の78番目の散光星雲から来たという宇宙人がいる。
 その宇宙人は巨大化するし、小さくもなれる。大きな時はビルや家を踏みつぶせるが、小さくなった時には屋上に乗ってもビルは平気だ。
 あれは、いや彼は、重量(質量ではないだろう)が保存されず、見た目と比例するのである。
 そもそも、物理学は、鬼やら妖怪変化を定義していない。この世の、しかも一定条件下にのみ対応しているのが物理なのだ。
 だから、衛姥が大きくなったり小さくなったりするのも当然、というか考えたら負けなのかもしれない。
 
 ゆかりたちの準備ができたようだ。
「よし、来たわね、始めるわよ、ヒカル」
「はい!」
 007のBGM、脳内再生スタート! かと思いきや、別のことを考えたせいで違う音楽が脳内再生されている。前述の宇宙人の後輩(兄弟?)のやつで『ワンダバダ』だ。
 3人がずるずると衛姥に入って行き、同調が開始された。
 前よりかなりいい数字が出ている。実戦は人を大きく成長させるのかもしれない。
「あの、ここだと狭いので、外に出て大きくするのをやってみたいんですが」
「そうね、練習しないといけないのは確かだわ。でも、人目についちゃうけど、いいの」
 いやいや、さっき俺が聞いたら大丈夫だって言ったじゃないですか。
「色々とやりたいこともあるんで、他の人にも慣れて欲しいんですよね」
「そう、ならいいわ。みんな、外に出るわよ!」
 ロープを引いて、歩いて出て行くという、まったく緊迫感もへったくれもないアナログな方法で出て行く。
 シュパッって飛び出すとかできないのだろうか。
 衛姥えいばは細身の鬼というか、だいだらぼっちというか、華奢なトロルといった姿である。俺たちは状況が状況だったから、最初から怖いと思う間もなかったのだが、初めて見た人は腰を抜かしても当然かもしれない。なるべく人に見られないようにしたいものだが、いかんせん体長が20メートルもあるから、どこからでも見えてしまう。
 この際、里の人にも慣れてもらおう。
 みやこの中では何なので、取りあえず河原まで行く。途中、驚いている人に、大丈夫ですからと言いながらの移動になった。
 枕部の女の子が一緒に歩いているものだから、また枕部が何か始めたんだろうという声が聞こえて来た。
 もうヤダ。
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