印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第3巻:page15 -
 モトちゃんはゆかりたちといる。もしかすると、喧嘩するほど仲がいいというやつかもしれない。
 みんなに声をかけて、明日は必ず枕部に集合するように言ってから解散した。
 
 それにしても、娘に手を出すなというのと、妻にしろというのが同じトーンなんだから困る。
 モトちゃんか……
 史実では次の帝、三条帝の女御になる。つまり、皇后ではなく、側室のひとりであり、定子さま同様、もしかしたら肩身の狭い思いをしていたのではないかとも思う。
 というか、本人の望む人と結婚するというのなら、その方がいいかもしれないし。
 相手は俺だけど。
 道長の娘はというと、彰子しょうし66代一条帝、妍子けんし67代三条帝、威子いし68代後一条帝と3代続けての中宮である。ちなみに末っ子の嬉子きし69代後朱雀帝の東宮(皇太子)時代に嫁いで70後冷泉ごれいぜい帝の生母だが、出産2日後に麻疹の一種により死亡しているので中宮にはなっていない。
 そりゃ望月もちづき(満月)だと思うだろうし、蜜月だな。
 遺伝学的に考えるとかなり恐ろしいが。
 
 疫病は怖い。
 疱瘡ほうそう天然痘てんねんとう)、麻疹はしか、インフルエンザなどが繰り返し大流行する。これは現代でも同じだが、特に天然痘についてはかなり怖い。なぜなら、現代には天然痘がからだ。
 1980年、WHOは天然痘の根絶を宣言した。世界から天然痘という病気がなくなった。つまり、自然に罹患することはもうないのだから、予防接種もされていない。現代人はまったくの無防備で、その点では平安人と変わらないのだ。
 史実なので書くと、数年後、大規模な疫病が京を襲う。実に総人口の半分を死に至らしめたというパンデミックが起きた。人々はこれに恐怖した。
 道隆さまは糖尿病で職を辞した後、疫病で亡くなったとも言われているし、7日天下の道兼さんも疫病によるらしい。疫病は京で大流行したが、貴族で高貴な者ほどかかりにくかったという。御簾を隔てていたり、人とそれほど接触しなかったからではないだろうか。
 その疫病は疱瘡(天然痘)だと言われている。
 
 物流は陸路と水路・海路である。空路はまだない。
 日本はどうしても地域が山によって分断されてしまう。大規模なトンネルなど作れないから、峠を開いてそこを越えるしかない。流石に数千メートルの山をどうこうしようとは思わないが、数百メートルクラスの山ならいくらでも崩せるのではないだろうか。全部を平らにするというのではなく、一部を崩し、一部はなだらかにして、とにかく馬車が通れるくらいにできればいい。
 川にしても、通りにくいところだけ削ってやればいいだろう。
 どのくらいの工期を考えているかというと、長くても数ヶ月だ。
 これはタイムリミットがあるからに他ならない。
 理由は分からないが、数え14歳でないと衛姥が動かせないという。今は枕部の連中が動かしているから、俺も気楽に貸してくれなどと言っているが、来年になればどうなるか分からないのだ。まあ、ありそうな話として、新たに14歳の子を集め、枕部に入れて面倒見ろと言われるかもしれないが。そしたら信長に丸投げしてやろうと決めている。
 というか、来年の春には京にいないつもりだし。
 北陸道を通りやすくすることの第一に、俺たちが越後に行きやすくするというのがある。俺たちといっても、俺と信長のことだ。
 そう、金を掘りに佐渡へ行くつもりだったりする。
 歩いて行きたくないし、牛車は遅いし、馬は疲れる。馬車しかないというのが俺の結論だった。信長に言ったら軟弱者と言われそうだが。
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