印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第3巻:page28 -
 信長は今後のこともあるので残って話をするという。あ、それで思い出した。
「ひとつ忘れてました。ゾロ、鈴鹿峠って潰してもいいですか?」
「潰すというのは通れなくするということか?」
「じゃなくて、もっと通りやすくしていいかということなんですが、伊勢側って急なんでもう少し平らにしてもいいかということなんですが」
「そんなことができるのか? 悪いはずがなかろう」
「関ヶ原の方とかは美濃が有利になるから通りやすくしちゃダメですよね」
「いや、構わぬ。近江と岐阜が通りやすくなるのは良いことだ」
「でも、それで道三とかが先に上洛しやすくなるとか、浅井が攻めてくるとかは大丈夫なんでしょうか」
「たかが道一本でか? 源氏は戦が分かっていないようだな」
 それって、俺が道隆さまに言ったのと同じなんだけど。ここは引き下がっておくか。
「はい、それは認めます。あなたの足軽ほども分かっていないでしょうから」
「であるか。道なら好きなようにするが良い」
「分かりました」
 このやり取りをじーっと頭目が聞いていた。
「畏れながら、鈴鹿峠はよろしいのですが、伊賀街道はそのままにしていただきたいのですが」
 ござる忘れてるし。まあ、いいけど。
「分かった。そうしよう」
 
 牛のこと頼むなと、再三言って国府を目指した。
 今回は諾も一緒に羅螺の中に入る。怖がってるな、やっぱり。
「なあ、諾は何で拙者とかござるって使わないんだ?」
「何でと言われましても。あの、私今まで生きてきて、そういう喋り方を聞いたのは光さまが初めてなんですが」
「え? いないの? そういう人」
「いませんが」
 もしかしたら武家言葉が混ざった後世のものか、もしくは誰かの創作なのかもしれない。なんだ、がっかりだよ。
「そっか、じゃ、仕方ないな」
「はい」
「あ、七栗行ったぞ、お前の言った通りかなり良かった」
「あれ? 場所は昨日聞かれましたけど、いいとか言いましたっけ?」
 言ってないか。あれは枕草子だった。
「悪い、勘違いしたみたいだ」
「いえ、全然いいんですけど」
 諾、全然の使い方、間違ってるぞ。
 
 ほどなく伊賀国府に至る。
 大騒ぎされることがなかったのは、伊周さまが予め言われていたからだろう。
 話も済んでいるらしいが、妹も来たことだし、時間も時間なので国府に泊まっていかれてはということだった。
 是非もなし。
 山海の珍味とはいかなかったが、山の幸と渓流の魚に舌鼓を打った。しずかのやつが昨日からの所業をバラしやがったけど。あいつは目配せすると逆のことをする習性でもあるのだろうか。
 さて、部屋割りはというと。
 俺と、ゆかり、しずか、飛鳥、諾、玉藻というのはまだ分かる。分かりたくはないが、もう仕方ないとさえ思うから。
 だが、伊周さまと夕月さんだけってどうよ。ダメだろ、それは。
 まあ、3夜連続でなければ大丈夫なのかもしれないが、スキャンダルにはなるかもしれないし。これだけこいつらと同衾している俺が言うべきことじゃないかもしれないけど。明日は絶対に別々じゃないとダメだな。3夜目だから。
 伊周さまには決まった人がいないはず。というか、源重光という人の娘と夫婦にならなきゃいけない。これがまた可哀想な話があるんだ。定子さまを押し退けて中宮になるのが彰子ちゃんで、あろうことか、伊周さまの娘が、その彰子ちゃんの女房になっているという史実がある。肩身の狭い思いや意地悪をされてなきゃいいんだけど。
 ともあれ、伊周さまが間違いを起こさないように見張らないといけないな。
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