印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第3巻:page35 -
 非常に勘違いしていたのが、もち米だった。以前、さやに粥の話を聞いたり、市の連中と話したり酒造りで常さんと話していて、変だと気づいたのは最近のことだった。うるち米もあったのだ!
 貴族が食べるのはもち米を蒸したもので、それしかないのと同じなのだが、庶民はうるち米を食べているし、酒にするのもうるち米のようだ。あるとなれば食べたくなる。
 吸水率と膨張率の違いについて書いたが、実は成分から違う。うるち米は1535%のアミロースと6585%のアミロペクチンから成り立っていて、もち米はアミロペクチンのみ。
 ただ、精米技術は発達していないため、ちゃんとした白米が食べられるわけではない。江戸時代では精米技術は進歩したが誰でも白米だけを食べられたのは江戸市中だけと言ってもいいだろう。そのため江戸患いという病、脚気が流行したのだが、これはビタミンB1不足によるものである。
 少々平安を離れるが、江戸というのは特別だった。地方の農家では望めない白米がたっぷり食べられる。なにしろ江戸庶民は非課税だったからどんどん男が入って来た。入り鉄砲に出女なので、女は気軽に入れなかった(出られなくなるから)のだ。江戸には男が溢れ、女が不足したから結婚も容易ではなかったそうだ。地元では食えなかった白い飯を腹一杯食うが、おかずは飯が食えればいいという感じだったことによる江戸患いなのだ。
 ビタミンB1を多く含むのは、米ぬか、豚肉、豆類、緑黄色野菜など。江戸では絶対に豚は食べなかった。
 精米するなら、肉を食え。
 精米するなら、肉を食え!
 大事なので2回言った。
 
 ということで、精米器を作る。ほぼ、逆のことを言っているが、気にしてはいけない。
 精米というと、一升瓶に玄米を入れ、棒で突くというイメージがある。巨人の星のせいかもしれない。
 精米器でも、5分づきとか7分づきというが、これは突くではなく、くだろう。餅搗きの搗くだ。臼に玄米を入れ、杵で搗く。割れない程度にしないと粉になるが、目的は玄米どうしを擦り合わせ、ぬかをはぎ取ることにある。
 精米器がどうなっているかというと、玄米を擦り合わせるのは同じで、どうやって擦り合わせるかで方式が異なる。なお、擦り合わせると摩擦熱が発生し、米が熱くなるが、これを冷まさずに放置すると、油分が変質し酷い匂いになるので注意が必要だ。ちなみに、無洗米というのは、精米後、布などを使って残ったり付着しているぬかを取り、白米を磨いたものである。
 さて、どうやって米を擦り合わせるかだが、これは考えるとどうすべきか分かるだろう。
 棒で突く場合、触れる面積は少なく、米粒が横に逃げるため、擦れる量も少ない。ならば棒を太くし、擦れる面積を広げればいいと思うことだろう。それが臼と杵だ。ここは棒や杵から離れて、米粒を擦るにはどうするか考えて見る。
 例えば、手で擦るならどうするだろうか。
 真っ直ぐ突くより、手をぐるぐる回してかき混ぜた方が擦れるだろう。一度に擦れる量は減るが、両手に挟んで擦り合わせると、もっと上手く擦れるに違いない。加えた力が逃げていかないからだ。
 これが答え。
 前者の回転させるというのは簡便な方法で、要は洗濯機のような中に玄米を入れ中でかき混ぜる。洗濯機のように、下だけで回転させるより、中まで棒を延ばし、全体を回転させるともっと効率が上がるはずだ。両手で擦るというのは、洗濯機だとしたら洗濯槽を細長くして、中心の回転するものとの隙間を少なくすることで、力が逃げずに同じような効果が得られるはずだ。
 実は前者を循環方式、後者をワンパス式という。
 ワンパス式では回転によって擦れ、ぬかは外側の隙間から押し出されるようになっているが、これは望めないので、まずは木で作ってぬかも一緒に出てくるものにしようと思う。
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