印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第3巻:page36 -
 当たり前だが、円形の筒では力が掛かりにくいから、6角形とかの筒にして、中にはネジ状の溝を彫った棒を入れたらどうだろう。擦れるような形状を考えなくてはいけないが。
 これは挽肉器も似たような構造である。ネジ状のものが回転すると、その方向に中のものが動く。挽肉器では肉を擦り合わせる必要はないため、その部分が多少異なっているが。
 ということで、六角形の筒になる板を6枚作る。角度を合わせて同じに削るのだが、素人には大変だ。よく樽とかをぴっちり合わせて作れるものだと感心する。
 えっと、正六角形だと三角が6つ分だから、全部の角度は180×6で1080度になって、中心は無視できるから360を引いて720度だからひとつの角度は120度ということになるな。
 反対側が板だから、360-120の半分、つまりは120度に削るとぴっちり合うことになる。が、普通はその計算だと間違う。板が最初に90度で切られているからだ。つまり傾斜としては30度で削ると言わないといけない。
 さて、30度をどうやって出すか、だが、90度を三等分というのでいいだろう。正三角形を二等分してもいいが、そっちの方が面倒だな。四角い紙を三等分に折ってそれに合わせて削る。どうせ正確に削れないので、合わせてから微調整すればいいだろう。
 さて、削るかという段になって、諾がいつもの大工を引き連れて帰ってきた。
「枕部佐さま、一体、何をされているんです?」
 板を削ろうと鉋を構えている瞬間だった。本職の大工には言いたくない。が、黙っているわけにもいかないか。
「板で六角形の筒を作ろうとしてたんですよ」
「水くさいですね、私がやりますから」
 で、くだんの大工は曲金さしがねでぴっぴっとやって角度を出すとしゅっと削ってピタっと合わせて見せた。何で計算もしないで、紙を折ることもなくそんなことができるのだろうか。プロってすげぇ。
「これを貼り合わせればいいんですか?」
「え、ええ」
 すると、きりできゅるきゅるやって、細い棒を挿し込んでとんとんして、ぴっと切る。これを何カ所もやって、最後にかんなで残った棒を平らにした。
 いい。この人、枕部に欲しい。
「あの、枕部に入りませんか?」
「は?」
「うちに入ってもらって、いろいろ作って欲しいんですが」
「私は大工ですから、他のことはできませんし、いつでもお手伝いしますから、気軽に呼んでください」
 やんわり断られた。まあ、いつも作って欲しいものがあるわけじゃないから仕方ないか。
「そうですか、分かりました、これからもよろしくお願いします」
「ええ、こちらこそ」
「いつも大工さんって呼んでて、名前を聞いてなかったんですが、聞いても大丈夫ですか?」
「はい、もちろんですとも。私は角直すみなおと言います。角が真っ直ぐと書きますが、仲間は直角ちょっかくと呼びますから、それで構いません」
「分かりました、直角さんですね」
「いいえ、呼び捨てで願います。角直ならさん付けもありがたいんですが、あだ名にさん付けはいけません」
「では直角、俺も枕部佐じゃなくて、光と呼んでください」
「わかりました。光さま」
「で、本題なんですが、今、更地さらちにしているところに建てるものについて、話しておきたいのですが、いいですか」
「はい、もちろんです」
 精米器作りは中断して、建物について、図を書いたりしながら説明した。
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