印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第3巻:page43 -
 鴨の胸肉を油少量で焼く。これは普通の調理だ。
 その間、ふたりには卵白を混ぜ、甘葛あまずらを加えたものを泡立てさせる。練習も兼ねているのでふたりだけでやらせた。つまりメレンゲだな。つのが立つまでよく泡立てること。「角って何?」だと? ずっと混ぜていると分かるから。
 今まで使っていなかった調理器具をひっぱり出してきた。鋳物の深い鍋だが、蓋も同じように作ってあり、下からだけでなく、上からも加熱できるものだ。これをダッチオーブンという。
 ダッチと付くのは、大抵はあまり良い意味ではないことが多い。普通のオーブンではなく、簡便だとか安っぽいとかで付けられたものではないだろうか。
 本当の天火オーブンも作り付けであるのだが、一回も使っていない。ちょっとオーブンでなどということができないからだ。薪を燃やして、内部を加熱してから使えるようになるものだから、余程でないと使う気にならない。その点、ダッチオーブンならかまどの火の中で焼けるのでいいだろうと作ってもらっておいたのだ。
 さて、クッキングシートを敷いて……そんなものないし。
 仕方ないので、ダッチオーブンに油を塗り、そこにスプーンでメレンゲを一口サイズに置いていく。このスプーンは銀製で、見事な曲線を描いている。飛鳥はこういうのもできるから凄い。
 これを火の中にくべて放置。
 胸肉が焼き上がったので冷ましておく。
 
 米をといで、給水させる。
 現代では米を洗うというようだが、俺はとぐ。研磨のとぐだが、表面に残ったぬかをとぎ落とすということだろう。手製の精米器ではない人は洗うだけでいいのかもしれない。
 昨日はすぐに炊いたが、今日はちゃんと給水している。なので炊き方がちょっと違ってくる。炊飯器に炊飯と急速炊飯があるが、水に浸けないで炊くなら通常炊飯で、30分以上水に浸けたなら急速炊飯でも良い。最初にゆっくり加熱して水を吸わせるのが通常炊飯で、すぐに加熱し始めるのが急速炊飯なのだ。
 例えば炊飯器でパンを焼いたときのことだ。釜に油(バターでもいい)を塗り、二次発酵までさせたパン生地を4等分してぐるぐるやって丸めてから入れて、通常炊飯を押す。これは更に発酵する猶予を与えることにもなる。炊きあがったら(?)、生地をひっくり返して、今度は急速炊飯をする。すぐに加熱したいからだ。何回か作ったが、ちゃんとパンになっていた。
 パン生地をぐるぐるやるのは、外側を内側に入れて、内側から綺麗な表面を引き出す行為である。それと共に、内部のパン生地の方向が形状に沿うため、綺麗に焼き上がるのだ。多分。
 
 葱を切る。
 緑の部分はざく切りにして、白い部分(ほとんどない)は別に使うので置いておく。
 中華鍋に油を入れ、葱を炒め、香りが立ったら、結構多めの味噌を入れ、甘葛、酒を加え、水分を飛ばす。
 一種のねぎ味噌だな。
 緑の部分で作っても美味いものなのだが、葉の中のにゅるにゅるは絞り出しておかないといけない。
 鴨をスライスして更に棒状に切り、少し塩を加えて混ぜ、葱の白いところをみじん切りにして加え、最後にマヨネーズで和える。俺が好きなのはチャーシューなのだが、豚肉がないので、鴨肉で代用した。
 なお中国では、細く切るのは絲スーだ。青椒肉絲チンジャオロースのスー。マヨネーズは蛋黄醤と書く。蛋白と蛋黄は玉子の中身であり、ピータンの蛋でもある。蛋黄醤炒蝦仁がエビマヨだから、蛋黄醤焼鴨肉絲かな? 読めないけど、こう書くと途端に中国料理っぽくなるな。
 
 米を炊く。
 初めちょろちょろにするために火を減らす。ついでにダッチオーブンを出しておく。熱いから火から遠ざけただけだが。
 中ぱっぱで火を増やすので、ダッチオーブンを外に出す。棒でやっているが、これを掴むものが欲しくなった。
 漬け物も切っておく。きゅうりは塩漬けだが、少量の酢を加えたものが好きだ。古漬けっぽくなる。ヒネた古漬けはダメだが、そうでなければ乳酸発酵した古漬けも美味いものなのである。
 飯が吹いて来たので、火を減らす。
 油揚げを短冊に切り、味噌汁にして、みじん切りの葱を散らした。
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