印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第3巻:page46 -
 翌日、全員でマヨネーズ作りと、羅螺焼き作りである。
 オーブンで火を焚き、予熱する。
 飛鳥が「やっぱり人数分作ってきたのぢゃ」と、十個ほども泡立て器を持って来たので、みんなでわいわい泡立て、あっという間にできあがった。焼き上がりも上々。
 俺と諾は伊周さまと道隆さまのところへ、ゆかりとしずかとモトちゃんは定子さまとさのところへ行く。できれば帝にも召し上がってもらいたいと付け加えておいた。
 持っていく分を確保して、残りでお茶会をしてから行くことになった。
 羅螺焼きは紅茶に合うと思うのだが、きゅうりスティックをマヨネーズに付けたのはどうだろう。緑茶なら許容範囲かもしれないが。
 彼女たちは何の疑いもなく、きゅうりスティックにこれでもかという量のマヨネーズを付けてぽりぽりやりながら紅茶を飲んでいるのだけれど。まあ、いいか。
 諾が飲み終わるのを待って、伊周さまのところへ向かった。そんなにですかというくらいの歓迎ぶりである。玉子の話をして、道隆さまのところへ同行した。
 道隆さまも喜んで迎えてくださり、おふたりで召し上がった。酒が必要だという道隆さまを止められるのは伊周さまだけだろう。食べ終わったところで、鶏の話をした。考えて置くとのことだったが、感触は悪くないと思う。
 枕部に戻ると、当然のごとくゆかりたちは戻っていなかったが、すぐに来いという伝言があった。
 俺だけで久しぶりに定子さまの私室に行った。「俺です、来ました」と言って入る。
 何と帝もいらした。
「忙しそやね、最近全然顔見んかったわ」
「はい。ちょっと色々やってまして」
「これ美味しいですよ。羅螺ってどういう意味ですか?」
「そんな形の生き物? なんですが」
 しっかり紅茶まで用意されているのは、流石はゆかりだ。
「今度の店は色々売るそうですが、これも売るのでしょうか」
「はい、主上おかみ。できればそうしたいと思っていますが、これは玉子を使うので、どうしたものかと思っています」
「なるほど、玉子ですか。摂政には話しましたか?」
「先ほど話しはしましたが、考えて置くとのことでした」
「分かりました。私からも話しておきましょう」
「ありがとうございます」
 さやがずっと俺を見ているので、そっちを向いた。
「光、全然来てくれないじゃないですか」
「ごめん、さや」
「そんなに会いたいんやったら、さやも枕部に入れてもろたら?」
「でも、さやって定子さまのお世話係じゃないんですか?」
「さやが決めたらええわ。女房なら別のんもおるし」
「私は定子さまのお世話がしたいです。でも、光と一緒にもいたいし……分かりました、枕部に入ります」
「「「えーっ!」」」
 そりゃ驚くよな。
「さやさまか、強敵ね」
「さや姉ちゃんなら仕方ないか。2番目だから」
「……勢力図が塗り替えられそう」
 入内してないって言ってたけど、里に家があるんだろうか。
「さやは内裏を出て自宅からになるの?」
「いえ、今も自宅から通ってますから。たまに内裏に泊まっちゃいますけど」
「通いだから入内じゃないってことか」
「あれ? 言ってませんでしたっけ?」
「というか、滅多に里に出ないって言ってたからてっきり内裏に住んでるのかと思ってたんだが」
「言い方が悪かったですね。通うのは決まった道で早朝と夜になりますし、店とかは行けないものですから」
「いや、いいんだけどさ」
 また増えた。枕部に女の子が。
 
 翌日、枕部にさやが入ったことを伝えるとどよめきが起きた。
「強敵ぢゃな」
「しゃあないか、光だから」
「らーらー」
 初めて見る羅螺にさやはびっくりしながら、「ほんと、そっくり」などと言っていた。
 鴨川から淀川にかけての水路を衛姥で整備する。今度はちゃんと人形劇をやった。子供も大人も喜んでくれたから成功だろう。後から入った者も役が必要だな。
 その後は工事だが、狭かったり、浅かったりするところを衛姥が踏むだけ。その音を聞いて、「衛姥えいばおんだー!」と言って逃げていく人達もいれば、見に来る人達もいる。何年、何十年を掛けて行われる河川整備が数時間で終わった。
 
 万斎家の工事も始まり、鶏も玉子に限って解禁された。鶏小屋も作らなきゃな。
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