印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第4巻:page11 -
 残っているのは枕部だけになった。
「本当に牛を食べることになるなんて、びっくりです」
「貴族は食べないもんな。陰陽道的にはダメなんじゃないか、しずか?」
「……絶対ダメ。でも光の料理だから食べる」
「いいのかよ、そんなことして」
「いいに決まってるでしょ? 主上のご命令でもあるんだから」
「何だそれ?」
内々ないないでのことですが、私が入ることになった時に主上から『食日本紀しょくにほんぎ』を書くように仰せつかったもので」
「そうよ、さやさまが書くのをウチやしずかも手伝うことになってんのよ。ほら羅述ラノベ憧尽誌どうじんしとか作ったもんだから」
「ああ、そう」
 続日本紀しょくにほんぎというのがあるが、それのシャレなのかもしれない。
 時折、続日本書紀ぞくにほんしょきと書いてあるのを見かけるが、結構恥ずかしいのでやめてもらいたい。ウル○ラセブンをウル○ラマンセブンと言っているのと同じことだから。(ただし、企画段階では本当にウル○ラマンセブンだったらしいが)
 
 しばらくして定子さまが戻られた。
 何と主上もご一緒である。
 まだ朝食前だというのに、もう着替えるのだろうか。
やすくんに言うたらな、最初は嫌がってはってんけど、ウチらとおれるえぇ言うたら、分かったぁ言わはったんよ」
「いいんですか、主上?」
「ええ、ちょっとだけ楽しそうですし」
 妙な属性が芽生えないことを祈ろう。
 ちょっと離れるが、アニメで女装するというキャラが出ることがある。その場合、大抵は女性声優になっているよな。女装後のリアリティーというより違和感を減らす意図なんじゃないだろうか。で、そういうのって、ドタバタと着替えさせて、もじもじするその子にみんなで可愛いーとか言うんだ。
「じゃ、着替えよな」
「もうですか?」
「せやよ、仕草とか立ち居振る舞いとか練習せなあかんし」
 定子さまの着物は上等なもので、当然のごとく数も多くある。それをどれと組み合わせるだの、あっちがいいだのと寄ってたかって決めて、ドタバタと着替え、髪だの化粧だのして、もじもじする主上に、「可愛いーっ!」などと言っていた。
 主上とは思えない変身っぷりだ。誰も主上がこんな格好をするとも思わないだろうけど。
 立ち居振る舞いはこうだの、声も変えないとダメだなどと言い出したので、料理が途中だからと俺は帰ることにした。
「では、主上、頑張ってください」
 帝の左目には涙が光っていた。心からお悔やみ申し上げます。
 
 肉は加熱・放置を繰り返して、俺がいない間は夕月に見ていてもらっている。
 味付けは、やっぱり味噌だろうか。味噌は調味料ではなく、食品として少量をそのまま食べるものであり、給金に含んで配給されたりするものなのだが、しずかの歌じゃないが、枕部は味噌を配給の百倍消費すると言われるくらい使っている。まあ増産するようにお願いしてあるからいいだろう。
 豚汁をトンジルと読むなら牛汁はギュウジルだし、ブタジルと読むならウシジルだが、ちょっと響きが悪い。ここは肉汁とでもしておこうか。ニクジュウではなく、ニクジルだが。
 ならば、こんにゃくをもらおうと大膳職だいぜんしきに寄る。ここの凄いところは貴族でも滅多に食べられないようなものが置いてあることだ。帝の食べ物だから当たり前なのかもしれないが、市とは違ったものが手に入るので重宝している。
 こんにゃくは弥生時代とか仏教伝来と共に伝わったらしいが、かなり貴重品で、そこらにはないから大膳職に来たというわけだ。今日の料理は帝も召し上がるのだから問題ないよな。
 で、サクっとこんにゃくゲット。
 実はおかずに使うというより、これは間食おやつになっているらしい。ないのかと言われたら牛食い祭をやるので参加するように言ってくれと頼んでおいた。
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