印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第4巻:page16 -
 江戸の頃、ガラス製品をビードロやギヤマンと言ったが、ギヤマンはガラスのことではない。ギヤマンを使って、ガラスを削り、江戸切子きりこという細工をしたことから、ギヤマンと呼ばれているのだ。ギヤマンはディアマンテのことで、それはダイヤモンドである。ちなみに、硬いのだが炭素原子が直線的に並んでいるため結構簡単に割れるし、炭素なので当然燃える。
 で、現時点での懸念はそのダイヤモンドがないということだ。
 宝石などに使われるモース硬度というのがある。これはそのもの自体の硬度ではなく、相対硬度であって、低いものには高いもので傷が付けられるというだけのものだが、この場合、ガラスに傷が付くものがあればいい。
 一般的なガラスのモース硬度はおよそ5である。釘は軟鉄なので4.5だから傷が付かないが、鋼鉄は7.5あるので傷が付くはずだ。ヤスリというのはこのはがねで作られている。
 飛鳥のところにはヤスリがあるからそれでやってみようと思う。
 十本くらい吹いて徐冷させる。
 ローラーは何をするかというと、鉋で丁寧に仕上げた板にガラスを落とし、ローラーでならすことで板ガラスにするのだ。できるかどうか分からないけどな。ローラーふたつで挟むことも考えたのだが、ふたつを回転させるのって大変そうだから止めた。
 手早く平らにしたら、鉄を挟むやつ(閻魔さまが舌を抜くようなの)で徐冷窯へ。これも何枚かやっておく。
 6時間も放置してやれば大丈夫だろうと思う。多分。
 しばらくみんなでガラスを吹いたりして、飽きたのか鉄を叩くのまでいて時間を潰し、果てには飯を食わせろと言い出す始末。まったく迷惑な連中である。
 飛鳥のところではムリなので、飯を炊くから2刻(1時間)したら枕部に来るように言って、手伝ってもいいというさやだけ連れて出た。
 一旦、音流府に寄り、牛肉の醤油漬けを持って帰る。
「雪は結構珍しいものなの?」
「さっきの続きですか? 京では珍しいですけど、あ、陸奥って何で私に聞いたんですか?」
「あ、橘さんって陸奥守だったと思ったから」
「違いますけど」
 あ、勘違いしてたか。橘則光って陸奥守って感じなんだけど、そう言えば陸奥守になったのってもっと後だったかも。
「ごめん、勘違いだった」
「光って則光のこと気にしてます?」
「いや、どっちかっていうと則長かな」
「息子のことをですか? というか名前を教えましたっけ?」
「いや、元から知ってた。気になるっていうか、そんなに大きな子がいるってびっくりしたんだ。女の子っていうよりお母さんって感じだから」
「もしかして、嫌いになったとか?」
 さやは上目使いで心配そうに見ている。
「それはない。まったくない」
 それで安心したらしい。
 枕部に着くと、飯を炊くのはさやに任せ、俺は醤油漬けを焼いて、休ませてから7ミリ程度に切る。
 大根を千六本に切って、味噌汁を作る。まさか千六本を千と六本切ることだとは思わないだろうが、これは繊蘿蔔せんろうぽが俗に広まったもので、蘿蔔は大根のことである。細切り大根という意味だな。
 俺が思うに、味噌汁にする場合、細すぎてもダメだし、太すぎてもダメだ。結構微妙だと思う。太くするくらいなら銀杏いちょう切りにして欲しい。
 漬け物も出そう。塩漬けなどと違い、ぬか漬けは楽しい。秋にはたくあんも漬けよう。それだって何百年か先の食べ物なのだが。まあ、ぬか漬けの方がより未来のものだけど。
 飯が炊けたら、おひつに移す。すぐに食べるからと言って、ここは横着してはいけない。
 サメ皮で山葵わさびを擦るが、ゆっくり全体を混ぜて練るようにしていく。この練ることで辛みも風味も良くなるのだ。もし普通のおろし器なら、できるだけ目の細かいものを使い、力を入れずにおろし、最後に包丁の背で叩くと良い。砂糖を少量付けておろすといいとされるが、残念ながら砂糖なんてないから。
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