印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
携帯・スマホからもご覧いただけます⇒

第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




  (ルビ表示が正しくない場合)


横 縦     並 大 特大     G M
- 【俺のラノベは平安絵巻】 第4巻:page32 -
「ちょーっと待ったぁ!」
 あ、ゆかりだな、これは。
「何をしているんですか、さやさま」
「……枕捜査官」
 いや、それだとかなり意味が違ってしまうと思うんだが。
「ゆかり、行ったんじゃなかったんですか?」
「さやさまが残るって言って、光も後からだって言うから怪しいと思って戻ったんです」
「やっぱり抜け駆けやったんね」
「さやを止めたのはいいとして、お前らいつから見ていた!」
「『あれ、さや、一緒に行かなかったのか?』からぢゃが」
「まるっきり最初じゃねぇか!」
 結局、さやも一緒に行くことになり、牛車に押し込まれて出発して行った。
 やつらが止めなければ、俺のリーサルウエポンがさやに見られるところだったぜ。
 
 ひとりになったので、板を削って棚を作るかとかんなを用意していると、直角が現れた。
「おはようございます、まぁたなんか作られるんですか?」
「おはよう、直角。ちょっとね、棚を作ろうかと思って。で、何の用?」
「例のやつの一応のところができて、ただ、板の真ん中をどうするか相談しに来たんですが」
「それならこっちへ」
 中に入って、相談というのに乗ったのだが、ちょっとした勘違いがあっただけだった。
「で、その棚は作らせてもらっていいんでしょうか」
「やってもらえるならありがたいけど」
「では、早速さっそく
 地下に連れて行くと、直角は驚いていた。まあ、そうだろうな。固められたつるつるの土って、人には真似できない仕事だから。マヤ文明もびっくりだろうから。
 つながっている通路と階段、3箇所に扉が欲しいこと、物を仕舞うのに全面に棚が欲しいことなどを伝えた。
 直角は、色々と計ったり、質問しながら図面を書くと、一旦戻って材料や道具を持ってくると言う。
「あのね、色々あって、ここは秘密にしたいんだ。手伝いは最小限にして、口の固いやつを使って欲しいんだけど」
「もちろんです。朝廷の心臓部ですから、ぬかりはありません」
 枕部って心臓部だったの? 食道とか胃なら分かるけど。系でいうと消化器だよな。
「俺はもうちょっとすると仕事で出てしまうからいなくなるけど、直角を信用して全部任せるから」
「はい、大丈夫ですから」
「後さ、作って欲しいものがあるんだけど」
「はい、何なりと」
 いつものように図に書いて説明する。唐箕とうみの変形なので、簡単なのだそうだ。
 簡単に言うと、唐箕の上下の穴がなく、後ろから空気が入って、前に出るというだけのもので、つまりは風を送るだけの機能、送風機だな。
 ただし、風の入り口は床面に近く、風の出口は床から2尺(60センチ)くらい上になっている。
 直角が出て行くと、することもなくなったので地図を眺めて過ごす。
 すっごいんだ、これが。
 印象的距離方向感によるものだから、普通の日本地図に慣れていると、どこがどこなのか分からない。
 とりあえず、峠と書いてある辺りを入念に見つつ、東北道を越後まで辿る。
 行くのが大変そうだ。
 まあ、ビールができて、万斎家も軌道に乗ってからだけど。
 今日はそれよりビールだ。まあ、なんちゃってビールだが、プロの人(酒だけど)が作るから、大失敗にはならないだろうし、ビールを知らない人が飲むなら、ビールに似ていなくても失敗にはならないかもれない。ホップがないから、本当は最初からビールじゃない。文字的には発泡性麦酒は間違いないが。
 後は、酒の改良とかもしたい。あの発泡する御酒は喜ばれそうだ。日本の水は軟水でほぼ発泡しないが、ヨーロッパでは硬水で発泡するものも多い。土台が違うから、発泡に対する親しみも違うけど、慣れれば絶対に美味いと感じるはずである。貴族の人は金箔とか入れたらありがたがるだろうか。
 それと酒粕。良い酒粕だが、冷蔵できないので余る分もある。なら蒸留して粕取り焼酎にしてもいいかもしれない。蒸留というのは古くは蒸したからだろう。粕取り焼酎でも蒸しやすいように籾殻を混ぜてから蒸すものもあるらしい。普通に加熱して蒸留してもいいかもしれない。
 かなり時代が下るが、蘭引や蘭曳と書いてランビキというのがある。これは簡易蒸留器で、下で加熱して、上には水を入れ、そこで冷やされたものが横から出てくるもので、元はポルトガル語のアランビックという蒸留器だそうだ。
 蘭引は簡易なものなので、お座敷蒸留器という感じのもある。
第4巻:page33 < 次  枕部之印  前 > 第4巻:page31

【お知らせ】
広告のお申し込み・当ページプログラム販売など承ります。委細メールにて。
(著作表示より送信)
 
▽ 基礎知識 ▽

平安用語の基礎知識
 
関連用語の基礎知識