印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第5巻:page8 -
 ちょうど馬車があるので、もう一度荘園まで行って、ビールを持ってくることにした。
 それを伝え終わるやいなや、おれは戦慄を覚えた。何やら籤引きが始まったからだ。
「な、何の籤引き?」
「御者座に乗るのを決めるのぢゃ」
「いや、お前らじゃムリだって」
「……違う、御者は光で、横に座る人を決めてる」
「ならまあ、いいけど」
 最初が瑠璃とてるになった。最初ってことは交代するのだろう。
 狭いな、しかし。
 途中で止まれと言われ、しずかと飛鳥に交代した。
 荘園でしばし休憩、お茶を飲んで、ビールを馬車に乗せ、慎重に帰った。
 隣には夕月と玉藻、途中で那美に代わった。ここでタイムロス。ひとりだけ乗せるか、もうひとりを選ぶかでもめたのだ。結局、那美ひとりだけにまとまった。自分がその立場だったらと考えたらしい。
「佐渡から来たという娘が言っていたことは、妾が行かねばならない理由と同じだと思います」
「妖怪なんだろ? 神と関係あるのか?」
「あれは、いえ彼は、元は神だったのです」
「んーっと、元神の妖怪って強い?」
「恐らく、この世のものとは思えない強さでしょう」
 まあ、この世のものじゃないしな。
「神さま軍団と妖怪軍団が一斉に攻撃してもダメなのか?」
「瞬殺されます」
「じゃ、佐渡に行くのやめるわ」
「いえ、でも大丈夫です。勇者の武具を装備したなら戦えます」
「勇者の武具? 盾と鎧と剣ってとこか?」
「いいえ、鏡と曲玉と劔です」
「もしかして、三種の神器?」
「御存知でしたか。それを正当に受け取った者のみが装備して戦えるのです」
「それって主上おかみがってことか?」
「そうではなく、勇者の武具の方です。この前、あなたに曲玉を差し上げましたよ」
「あれのこと? あ、そういえば、てるから劔ももらったぞ」
「後は鏡ですが、探す必要はありません。あなたが正当な所有者であるなら、向こうからやって来るはずですから」
「それはいいのだけれど、ひとつ大っきな疑問があるんだが、その所有者って俺?」
「あなたがもらったなら、あなたが所有者です」
「じゃ、他の人にあげたら、その人が所有者?」
「いえ、神の元に還ります、神器もあなたも」
「それってどういうこと?」
「分かり易く言うと死んじゃうってことですね」
 死ぬの!?
「じゃ、俺がやるしかないのか」
「そうですね、あの人を倒せるのはあなただけでしょう」
「あの人って、そいつを知ってるのか?」
「ええ、元は夫でしたから」
「それって、イザナギのこと!?
「はい、桃源郷を作ると言い出して、止める妾を黄泉の国に閉じ込めたイザナギです」
「え、閉じ込めた?」
「火傷を負って、治るまでしばらく役に立たない私をうとんじて、だまして黄泉の国に連れて行き、大岩で閉じこめたのです」
「ああ、だから生きてるのか。どうやって出たんだ」
「黄泉の国に亡者が入って来れなくなるのは困ることですから、黄泉の国の王が3つ首の獣に命じて岩を壊させたのです」
「ケルベロスか」
「金色の龍ですけど、そういう名前なんですか?」
「キングギ○ラか!」
「そう、そんな名前でした」
「桃源郷を作っていて、そのために贄を出させているってことか」
「ええ、ですから、贄となった娘たちは死んではいないはずです。妾が佐渡にいかなければならないのもイザナギを止めるためですから」
「なるほど、じゃあ、それが済んだらお前らはいなくなるってことだな」
「さあ、それはどうでしょう。『神のみぞ知る』だと思います」
「お前の好きにするってことじゃねぇか!」
 気軽に曲玉とか劔とかもらうんじゃなかったな。神さまから物をもらう時は気をつけよう。
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