印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第5巻:page10 -
 店は俺がいなくても大丈夫なようにしてあるし、お金のことは元からノータッチなので伊周さまに任せておけば問題ない。とはいえ、ひと月かふた月だが、京を空けるとなると色々とやることがある。しかも、明後日にはビールのお披露目もしなくてはならない。旅の準備だって必要だし、何でか馬車の色塗りまである始末。かなり余計な作業である。
 ゆかりたちに定子さまへの連絡を頼み、俺は料理を考えていた。みんなも旅の準備があるからと、奇跡的に俺以外は誰もいない。まあ神棚の中を除いてだが。
 ビールに合う食べ物、秋も深まったので枝豆とかじゃないよな。オイスターソースとかあるといいのだが、そんなものないし。カツにするか、パン粉がいるなぁ、酒種の酵母でできるだろうか。よし、試そう。現代ならパン粉を買えば済む話なのだが、パン粉を作るパンを焼いてみようというのだから、忙しいんだが暇なんだか分からないな。
 常さんから酒種をもらい、宴会に誘って、長さんに伝えてくれるように頼んだ。
 さあ、パン作りである。
 酒種のパンはよく分からないので、普通のパンと同じにやってみることにした。小麦粉に酒種を混ぜ、塩も少し入れて、水を加えて練る。やることはうどんと大差ない。捏ねたら一次発酵である。
 串カツみたいにするとして、ソースが問題だ。いわゆるとんかつソースのようなものは作れない。トマトや香辛料がないのだ。醤油を掛けるのもアリだが、味噌カツというのがあるから味噌ベースでもいいかもしれない。
 辛みとしては山葵わさびは合わなさそうだから、山椒さんしょうだろうか。生の山椒を焚いて、味噌と練ったらどうだろう。だが、それなら肉に付けて焼いてもいいかもしれない。なら黄身酢はどうだろうか。黄身の味と酸味は合いそうだし、酢ではなく柑橘類の絞り汁だと爽やかにもなると思う。ん? というか黄身酢に油を入れたらマヨネーズじゃないか。マヨネーズでもカツは食えるのだが……あ、タルタルソースだ! エビフライに合うが、牛カツだって食えるだろう。 いろいろ材料が足らないが、それっぽくはできそうである。
 一次発酵の様子を見に行く。ちゃんと発酵して膨らんでいた。
 ここでパンにするには良く練る必要がある。グルテンを引き出すのは当然として、その編み目を細かく、細長くした方がいい。手で捏ねていることや圧力を加えているためだろう、パン生地が温まり発酵も早まるようだ。菊練りして余分な空気を抜き、二次発酵させるために置いておく。
 さて、何を作るかの続きである。
 ビールというとソーセージだが、豚もなければセージもない。腸詰めにする腸もないからできない。
 肉から離れると、魚だと干物だから代わり映えしないが、鮭はあるだろうか。年末年始に鮭を食べるのは新潟以北で、それより南はブリを食べる。理由は簡単で、採れないからだとか。現代では一般的に新巻が多いが、塩引きというのが昔ながらで、鮭の塩漬けの干物というところだろう。塩引きなら新潟からでも持って来きているのではないかと思う。税として入っている予感もするから今度見にいってみよう。
 後はきのこか。丹波あたりは松茸が採れそうに思うが、今はどうなのだろうか。これも見てこよう。
 帝と女御と皇太后と摂政が食べるんだから、誰も文句は言わないと思う。
 さて、次の段階だが、その前にオーブンを温めておかなくてはならない。どんどん薪を燃やしておく。
 パンをどうするかだが、型なんてないから、大きな皿鉢を使う。生地をカットして丸めて入れて行った。ちょっと置いて膨らませて方がいいよな、きっと。
 勢いで作ったので生地が余ってしまった。
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