印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第5巻:page14 -
「あのねぇ、本当に知りたいんじゃなくて遊んでるんじゃない」
「ひとつだけお知り置きいただきたいのは、俺が知っている史実というのは、俺がいなかった歴史なんです。例えば、俺が夫婦になる人がいたら、その人の人生はまったく変わってしまいますから。未来は変わる可能性が高くて、俺の知っている通りにならないこともあるでしょう。それもあって、知るべきではないということなんだと思います」
「そっか、光と原子が夫婦になるとして、光がいなければ誰かに入内するかもしれないもんね」
「その通りです」
「じゃあさ、光ちゃんがいない方が上手く行くってこと?」
「そうじゃありません。人の意思で俺をこの時代に呼べるかというとムリでしょうから、きっと神の意志……ゲっ!」
「どうしたんですかぁ、光くん? 神さまがどうかしましたか?」
「い、いえ、昌子さま何でもありません。ちょっととんでもないことに気づいたもので」
「ちょっととんでもないって、なぁに?」
「今はご容赦ください、詮子さま。ただ、京にとっても、主上にとっても悪いことには絶対になりません。はっきり言いましょう。主上を歴代の天皇の中で最も素晴らしいと後世で言われるようにしたいと思っています。これは道隆さまや伊周さまのためにもなることになりますが、もし伊周さまが行きすぎた場合はそれをお諌めするのも俺の役目なんです」
「伊周を止めることもするんだ」
「はい。あの方は困るくらい人がいいのですが、思い込みが激しいところがあって時々やっちゃう性格なので」
「そうね、あたしもそこが心配だわ」
「でも、伊周ちゃんっていい男じゃない」
「そうですよ、私がもう少し若ければ伊周くんとも」
「「ない、ない」」
「そんなことないですよ、昌子さまは十分お美しいですから」
「あんた、めのこ集めるだけ集めといて、そういうこと言ってるとそのうち刺されるわよ」
「いえ、本当のことですから」
「分かったわ、光、じゃあ、あたしらの美人の順を言ってみて」
「え?」
「そうね、本当のことなら言えるはずよ」
「私は別に3番目でもいいですから、遠慮なくどうぞ」
「き、禁則事項です」
 
 やっと解放されたのはしこたま飲まされた後だった。ふらふらで帰り着き、そのまま寝込だ。
「光、どうしたの、起きないの?」
「ん? モトちゃんか? もう朝?」
「とっくに朝。あんた昨日はお香の匂いをさせてたよね、何してきたの?」
「お香? ああ詮子さまのところだな、きっと。あれ? 俺って昨日は帰ってきてすぐに寝たと思うんだが」
「そ、そうだっけ? ちょっと話があって来たら寝てたから起こさなかったんだった」
「そうか。じゃ支度するか。あ、悪いけどあかね呼んでくれないか、ちょっと動けない」
「いいけど、大丈夫なの?」
「多分」
 モトちゃんが出て行って、ほどなくあかねがやってきた。
「お呼びですか、光さま」
「ああ、昨日ちょっと飲み過ぎて、着替えを出してくれないか」
「かしこまりました」
 ついでに着替えも手伝ってもらった。ひさびさだ。
「光さまはやぱりあたしがいないとダメですね」
「そうかもな」
「決めました。光さまのお世話はあたしがやります」
「あ、ああ。っていうか今でもやってもらっていると思うけど」
「佐渡への旅のことです。あたしも行きます」
「気持ちは嬉しいけど、どうだろうな。貴子さまのお許しがないと絶対ダメだし、他の連中もどういうか分からないし」
「朱鷺は来て欲しいと言ってました。京に案内するときに色々と話して、仲良くなったんです」
「そうか、まあ貴子さまに伺ってからだろうな」
「後でお願いしてみます」
 着替え終わったので枕部へ急ぐ。確かめたいことがあるからだ。
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