印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第5巻:page17 -
 ビールは普通に川で冷やせばいいだろう。そもそも冷風扇はなくなったし。
 定子さまがお聞きになって所望されたので差し上げたのだ。必要ならまた作ればいいと思ってのことだが、必要じゃなかったので作っていない。ただ、直角には注文が殺到したらしいが。
 肉ももう残り少ないなぁなどと思っていると声がかけられた。
「ひかる、てるはお話があります」
「ん? どうした」
「双子の妹を呼んでいい?」
「この際いいんじゃないか? もうひとりくらい。そいつはどこにいる?」
「これ」
「何だ? 指輪か?」
 何か文字が浮かんでいる。
「ひとつぅの指輪はすべてぇを……すり減っててよく読めないな」
「ひとつの指輪はすべてを統べ、光と影を結びたり。陽と月の向かいし鏡に我を納めよ……」
 どこかで聞いたようなのがくっついてるな。
「てるが覚えていた言葉、役に立った?」
「いや、立たないなぁ」
「それは大変です!」
 那美だ。話を聞いていたらしい。
「その若さで立たないなどと」
「下ネタか!」
 予想通りだけどな。
「で、前半はいいとして、陽と月の向かいし鏡って何だか分かるか?」
「おそらく、陽の鏡と月の鏡のことだと思いますが」
「その鏡がどこかにあるから、ふたつを探して何かするってやつか? そんな暇はないぞ」
 よくあるRPGのクエストだな、勇者になるのに探せってか。
「あるとしたら陽のほこらと、月の洞窟だと、てるは思うよ」
「どこにあるんだ、そこ」
「世界の東の外れと、西の外れ、金輪際こんりんざいのそば」
「行けるか!」
 世界は平らで、三輪で構成されているという。大地は金輪にあり、その外が水輪、更に外に風輪があり、その金輪が水輪と接するきわが金輪際である。でも、地球は丸いんだよ、本当は。
「陽のほこらは別名を金のほこら、月の洞窟は銀の洞窟と呼ばれています」
「金と銀? 鏡ぃ? それ作ったぞ」
「「えーっ!?」」
「飾ってあるだろ? 神棚の下に」
 上に行って、ふたりに見せた。
「まあ、ものは試しだ。やってみるか」
 壁から鏡を取って、向かい合わせにして、そこに指輪を入れる。
 すると、10センチほどで向かい合わせた鏡のちょうど真ん中くらいの空中に指輪が浮いた。凄いじゃないか、俺の鏡。
 何事だとみんなも集まってきた。
「凄っ!」
「……欲しい」
 指輪から、金色と銀色の光が放たれた。光は強くなっていき、やがて、てるにどこか似た少女が現れた。てるの着物を黒くしたようなものを着ている。
「あれ? てると母さまではないですか」
「つき、ひさびさ!」
「元気でしたか? 何年ぶりでしょう」
「かれこれ3びゃ、む、む、む」
「妾は17歳ですよ、それをよく考えて答えてくださいね」
 那美は力の限り、つきとやらの口を押さえている。
「む、む、ぷっはぁ、ぜい、ぜい……さ、3年ぶりくらいです」
「はい、そうですね」
「ひかる、紹介するね、てるの妹のつきだよ」
「つきです。基本、夜はお任せくださいです」
「夜ぅ? いやいらないから」
「何言ってるですか。てるは太陽で昼、つきは月で夜の神なのです」
「あ、そういうこと」
 アマテラスと同時に産まれた神にツクヨミというのがいる。多分それだろうが、その時スサノオも産まれてるんだが、まさか来ないよな。
 ちなみに、つきの声はゴールドの闇という感じで、まさに月だな。後はキュアな幸福なんだが、分かりにくいか。
「あのさ、聞きたくはないんだが、スサノオってどうしてる?」
「あのバカならとある場所に埋めたです」
「埋めたぁ?」
「人聞きの悪いことを、違いますから、岩の洞穴に入れて大きな岩で蓋をしただけですから」
「てるが隠れたのとは違う岩だよ」
 関わらないようにしよう、そう心に決めた瞬間である。
「助けてくれたお礼にこれあげるです」
 つきが差し出したのは、銅鏡だった。
 集まっちゃたな、何の苦労もなく。RPGで探し物とか洞窟探検ってレベル上げの意味もあるんだが、俺の場合、ちっともレベルが上がってないんだが、大丈夫なのだろうか。
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