印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第5巻:page25 -
「ただ、諾とさやと代わりばんこはありな。朱鷺も入れて、ゆかりとしずか、飛鳥と瑠璃、夕月と朱鷺の4組で交代。日数もかかるから日ごとに交代でいいんじゃないかな」
「まあ、それならいいわ」
「……順番の籤、作った」
 順番が決められたようだ。
「なあ、神棚って注連縄しめなわは必要か?」
「妾は別になくても大丈夫ですけど」
「てるもいらない」
「つきも不要です」
「……絶対、必要」
「いや、神さま本人がいらないっていうならいいんじゃないか?」
「……買いに行く」
「お前んとこ、俺だけ割引しなかったじゃないか」
「……分かった、割引してあげる」
「でも、神さまはいらないって言うし」
「……買って」
 仕方ないから買うかということでしずかの家、「安倍晴明☆開運☆陰陽道具」へ買いに行く。
 行くと『旅の安全祈願』という特別コーナーが作られていた。まさかとは思うが、ピンポイントで狙ってないよな。
 しかし、よく分からないのだが、これはいったい何に祈願したグッズなのだろうか。『旅の護符』とかあるけど、これって神さまに祈って作られたやつだよな。俺たち、神さまも同行するんだが?
 一番小さい注連縄をふたつ買った。大して値引いてくれなかった。
 みんなは『旅の安全祈願』のを買うみたいだ。
「なあ、那美、それ買うのか?」
「ええ、安全のためですから」
「それってイザナミと読むのは知ってたか?」
「あら、妾のでしたか、奇遇ですね」
「で、安産祈願と書かれているんだが」
「妾にぴったりのお守りです」
「いや、どこからどう見てもいらんだろ」
 菅原道真本人が、梅が枝餅を買うとかならまだしも、天満宮・学業成就は買わないよな。
「てるはこれ!」
「つきはこれにするです」
 金と銀のカエルだ。箔を貼っただけなのだろう、そんなに高くない。
「……神さま割引で半額」
「何でだよ!」
「……神さまのおかげで作れたものだから」
 まあ、筋は通ってる気もするな。
「じゃあ、俺の注連縄もこいつらが買ったことにしてくれ」
「……神さまはいらないと言った」
 言葉が出なかった。いらないというのに買わせたのはお前なんだが?
「……じゃあ紙垂しではタダであげる」
「シデってなんだ?」
「……紙のひらひらな飾り」
 手渡されたのは、あの電気小モンスターのしっぽみたいな紙だ。
 あれって、本当はこうなんだ。枕辺のを作り直そう。
 そんなものだが、もらったのでちょっとは機嫌が直った。我ながら現金なものである。
「伊佐、何買うの?」
「これです」
 扇か、開くと『必☆勝』と書いてあった。持っててもいいけど、開かない方がいいかも。
 みんなが買い終わるのを待って、馬車に寄り、注連縄しめなわ紙垂しでとカエルを飾った。
 何となく柏手かしわでを打っておく。ぱん、ぱん。横で一緒にてるとつきも打っていた。
 枕部に戻ると、早速紙垂を作り直す。
 長方形が4枚必要で、半分に折って正方形になるくらいの長さの長方形がいい。
 折り目のところが最初に来るようにするので、折り目を左にして、横4等分の位置に、縦に3分の2の長さの切り込みを互い違いに入れる。蛇腹にするときの切り方だな。最初と最後が同じで、真ん中だけ逆になればいい。
 これを切り込みを入れた位置で真っ直ぐに、つまり水平に折っていく。最初に左に折り目があって、上から切り込みがあるように置き、それで同じ方向に3回折るだけである。最後に一番上の先を挿し込みやすいように三角に折って完成。
 まがい物の紙を取り、ちゃんとした形の紙垂を注連縄に挿し込んだ。
 一応、柏手も打っておくか、ぱん、ぱん。
 那美、てる、つきを始め、枕部全員も打って、何やら祈っている。一応、安全祈願っぽいな。
 柏手は概ね2回だが、出雲大社(行ったことない)や弥彦神社(行ったことある)は4回、伊勢神宮(行ったことない)はなんと8回も打つのだという。柏手は手を打つことで何も持っていない、敵意はないということを表すらしい。相撲の土俵入りで、手を打って、掌を下に向けるのも同じ意味だろう。
 本当は2拝2拍手1拝と頭も下げるのだが、これも4拝とかあるので、大きな神社では作法を見てからやった方がいいだろう。
 まがい物の紙でも一度は神棚に飾ったので、そのまま捨てずに、竈で燃やした。まあ、気持ちの問題なので、正しい護摩焚きじゃないけど。
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