印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第5巻:page27 -
 道隆さまは既に戻られていて、食事の席にいらした。
「明日はいよいよ発つのだな」
「はい、辰ひとつに」
「そうか、無事に行って参れ」
「はい、ありがとうごさいます」
 酒を酌み交わした。
「佐渡いうても危ないことはないんやろ?」
「旅自体は、他の旅人に比べたら格段に安全だと思います。神が3柱と妖怪が2匹ついてますから」
「さらっと凄いこと言わはんねやねぇ、原子、それはほんまなん?」
「本当です。イザナミとアマテラスとツクヨミという神さまがいて、玉藻という九尾の狐と羅螺という妖怪が一緒です」
「うち、そんなん知らんかったわ」
「あたしもこの前知ってびっくりしました。みんな光が呼び寄せたんだと思います」
「いや、俺のせいじゃないって」
「妖怪だけでなく、神まで味方としたか、流石は我が婿だ」
「この前の宴にもいましたが、害はない連中ですから」
「まあ、今宵は旅に支障がない程度は付き合ってもらうぞ、しばしの別れだ、飲もうではないか」
「はい、頂戴いたします」
 旅に支障がありそうなくらい飲んで、寝た。
 
「光さま、そろそろお支度を」
 ん? 朝か、あかねが起こしにきていた。
「よし、着替えるか。あかねはモトちゃんをみてやってくれ」
 着替え終わって、モトちゃんにも声をかけ、荷物を持って出た。
 いい秋晴れである。
 現代だと旅行だと着替えが多かったりするが、江戸時代までは原則徒歩なので旅の支度は軽い。俺たちは馬車だからそれなりの量があるが、それでも持てるくらいでしかなかった。俺のが多いのは、勅使として恥ずかしくない衣装も持って行くからだ。
 女の旅装束というと、歩くので足下あしもとが邪魔にならないよう、うちぎを少し上げ、つぼ装束という姿となる。それにぎぬというでっかいソンブレロに蚊帳かやを吊ったようなのをすっぽり被る。虫除けにもなるので虫垂れ衣ともいう。あるいは被衣かづきという、普通のとは異なった形の袿を頭からすっぽり被るものもある。これはジャ○ラかメト○ン星人かという感じだが後ろ姿はゼ○トンだ。それが普通なのだが、うちの連中は馬車移動であり、普通でもないからだろう、普段と変わらない衣装で旅に出るらしい。
 枕部に着くと半分くらいは来ていただろうか、自分の馬車に荷物を置くと、用意しておいたものをみんなで馬車に積み込んだ。
 米、味噌、醤油、水飴、甘葛、山椒の佃煮、わさび、お茶各種、鍋、茶器、茶碗、箸、竹串各種、火付け道具、ろうそく、瑠璃に用意してもらった薬(下痢止め、胃腸薬、熱冷ましなど)などを積む。
 何かあるかもしれないので、鏡と劔と曲玉も一応持って行く。もっと小さいアイテムにしてくれたら持ち歩けたのだが。
「なあ、那美、この曲玉って小さくならないか}
「では、首に掛けられるくらいにしましょう」
 那美の手から光りが出て、曲玉を包み込むと、曲玉が小さくなっていった。穴も空いているし、これなら首から提げられる。もう飛行船から落っこちても平気だろう。
 みんなが集まるまで、雑談して過ごした。
「ゾロ、ちょっといいですか」
「ああ。いよいよだな」
「はい。それで何かのためにこれを持っていて欲しいのですが」
「乳帯符か、いつも付けていた方がよいか」
「いえ、何かあったらにしないと筒抜けになりますから、必要なときだけにしてください。羅螺と玉藻で状況が分かりますから、羅螺に言われたら付けてください」
「羅螺というのはあの緑のやつか。あれが喋るのか」
「一応は。らーらーしか言いませんが、何とかなると思いますから」
「分かった」
「羅螺、お前はこっちな」
「らーらー」
「ゾロの言うことを聞いて、ちゃんと仕事するんだぞ」
「らーらー!」
「凄いものだな。これが妖怪だと?」
「ええ。普段は我慢してるらしいですが、その気になると溶かされますから」
「何と、このような形だが、強いのか?」
「武田の騎馬隊なんて瞬殺ですよ」
「らーらー」
「私は戦うための道具じゃないわ、だそうです」
 伊周さまが見送りに来てくださった。
「気をつけて行って来てください。原子を頼みますよ」
「はい、お任せください」
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