印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第5巻:page34 -
 だらだらと話しているうちに、潮津駅に着いた。
 柴山潟は現代のものより何倍も大きかった。干拓とかじゃなくて、単に土砂で埋まってないからだ。
 勅使であることを告げ、スズキとウナギ、貝を色々欲しいこと、なので漁師を紹介して欲しいと頼んだ。すぐに連れてまいりますというと馬で走って行った。
 ほどなく馬で帰ってきて、呼びましたのですぐに来ると思いますと言う。待つことしばし、この辺りの漁師の網元だという男がやってきた。
「お呼びにより、参りました。何なりとお申し付けください」
「わざわざありがとう。スズキとウナギ、貝のいろいろ、後はこれはいいというものがあったら欲しいんですが」
「そうですか、お時間があるようでしたら、今から捕って参りますが」
「それは近いのでしょうか」
「はい、すぐそこらで、スズキも釣れますし、ウナギは仕掛けをしてありますから、集めるのもすぐでございます」
「見たい!」
「そうだな、モトちゃん以外にも見たいやついるか?」
 信長以外が手を挙げたのだが、信長が挙げないので猴・狗・禽の3人は手を下げた。
「みんなで見たいのですが、釣りって俺たちでもできますか?」
「これだけの数は道具がありませんが、いくつかならお貸しできます」
「よし、釣ろう!」
「「「おー!」」」
 駅の役人に場所を指示して、網元は道具を取りに走って行った。
 役人に案内され、歩いていると、伊佐が話しかけてきた。
「枕部は楽しいですね、私も入りたいですよ、ヒカル」
「じゃ、枕部囲碁班で入る?」
「いいのですか? そんなに簡単に」
「ただ、給金が出るかどうかは伊周さまがやられてるので分からないけど。飯は食えるから」
「では、入ります」
「じゃ、京に帰ったら碁盤と碁石を揃えなきゃ」
「そうですね」
 しばらく歩いて、ここだという場所で待っていると、釣り道具を持って網元が戻ってきた。
「5つ持って来ましたので、ひとつは私が釣って、残りを皆さんで使ってください」
 俺がひとつ、女の子たちは3班に分かれて釣ることになった。
 俺の班は、伊佐、女神・妖怪軍団。
 ゆかり班が諾、しずか。
 瑠璃班が飛鳥、夕月。
 朱鷺班がモトちゃん、さや、あかね。
 当然のごとく、エサのイソメを付けるのに大騒ぎである。
「何これ、諾、あんた付けなさいよ」
「これは、ちょっと勘弁してくださいお嬢さま」
「瑠璃、早くつけるのぢゃ」
「ムリやって、こんなん触れるわけないやん」
「キモ! よく触れるわね」
「こんなの普通だっちゃ、イソメは噛むから気をつけるっちゃよ」
 俺は釣り経験もあるから普通に付けて、網元にポイントを聞いて釣り糸を垂れた。
 まだ大騒ぎしているゆかりと瑠璃のところへ行くために、伊佐に竿を託す。
「どれ、貸してみろ」
 ゆかりの針にエサを付け、瑠璃のにも付けてやった。
「糸が絡まないように、ちょっと離れたとこに入れろよ」
 戻って、ゆっくりを竿をしゃくる。
 竿に微妙な反応、まだだ、ぐっと重くなった、ヒット! 竿を上げて引き寄せる。リールとかはないから竿だけが頼りだ。
 お、スズキだ!
「捕ったどぉー!」
 やっぱ言っちゃうよな。
 網元より先に釣ってやったぜ。
 針を外すと、短刀(飛鳥が包丁だと言ったやつ)をすらりと抜いて、尻尾付近とエラの横を切って血抜きする。
 釣ったからもういいや。エサを付けると後は伊佐に任せて、他の班を見て回った。
「ゆかり、ゆっくり少しだけ竿を上げたり下げたりしてみな。瑠璃、そんなにしたら逃げるって」
「釣ったから余裕だっちゃねぇ」
「まぁな」
「光! 何か釣れた!」
「あせんなって、釣れたんじゃなくて掛かったって言うんだ。竿を立てろ」
 あ、黒鯛だ。
「ちぬだ、ゆかり、やったな」
「いいの? これ」
「ああ、美味いぞ」
「あたしのも何か引っ張ってる!」
「瑠璃、竿を立てて」
 スズキだな。
「スズキだ、いいじゃないか」
 魚を取って、血抜きして、エサを付け直してやる。しずか、飛鳥に交代した。まさか、みんなが釣るまで終わらないことはないよな。
「ちょっと、助けるっちゃー」
「朱鷺、竿を立て……何だ?」
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