印Let's Write The Japanese First Light Novel.
Since 2012-06-01
Update 2014-07-01
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第1巻 時間と歴史

第2巻 羅述と衛姥

第3巻 事件と救出

第4巻 牛肉と麦酒

第5巻 旅路と佐渡


主要キャラ 画像



枕草子 原文 全323段




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- 【俺のラノベは平安絵巻】 第5巻:page44 -
 やっとのことで親不知子不知を乗り切り、滄海そうかい駅に着いた。多分、ここは現代の青海おうみだろう。
 休んでいたいが、そうもいかない。早々に出て、鶉石うずらいし駅で休憩、暗くなってきた頃、やっと水門みと駅に着いた。後に直江津と呼ばれる地である。国府までは目と鼻の先なので休むことなく国府に向かった。
 ここの国司、越後守は源氏である。なので光源氏という名だから同胞だと歓迎された。偽物だろうって? 違うから、帝からちゃんと源を名乗ることを許されているから。ちょっとだけ後ろめたいだけだ。
 魚介類はまあ同じだな。特筆するようなものはない。それなりに美味かったけど。
 非常に疲れていたので早々に休むことにした。男性陣はかなり疲労困憊である。伊佐は違うだろうと思われるかもしれないが、あの女性陣の中にひとり6時間ほど放置されていたのだ。肉体疲労はないにしろ、精神疲労については想像して余りある。
 
 早く眠ったので翌朝は絶好調で起きられた。
「おはようございます、よくお休みになれましたか?」
「あ、受領さん、夕べはすみませんでした。せっかくの宴だったのに、親不知で疲れてしまったもので」
「そうでしょう、馬車を通そうというのですから、疲れて当然です。今日は天気も良いので佐渡へ向かわれるには良いでしょう。どちらから船を出させるおつもりですか?」
「渡戸(わたど)からだと思っていたのですが、別のところもあるんですか?」
 戸は神戸や八戸のように港を表している、津と似たようなものだろう。渡戸は現代の岩室辺りらしい。
「ええ、柏崎から出ていますし、そうされると思って船も用意してあります」
「柏崎? すぐそこじゃないですか」
「はい。その方が水路は少し長くなりますが、陸路を考えるとずっと早いと存じます」
「その船って馬車ごと乗れますかね?」
「それはできませんので、三嶋みしまにおかれてはいかがでしょう、馬の世話はいたしますので」
 三嶋駅は三島(旧三島さんとう三島みしま町)ではなく、柏崎市の枇杷島辺りであり、箕輪みのわ遺跡(半田の辺り)にほど近い。
「そうですね、ねぇ、ゾロ、それでどうでしょう」
「是非もなし」
「いいそうです。三嶋で朝食を摂ってから、出帆しゅっぱんしたいと思います」
「では、連絡をしておきましょう」
「お願いします、あの、食事は漁師から魚とかもらって自分たちで作りますので、漁師を紹介して欲しいのですが」
「分かりました、手配しておきましょう」
 早く起きたので、早めの出発である。昨日が少しだったからとまた飛鳥と瑠璃が乗ってきた。
 佐味駅(柿崎)で休んで、米山の横を通り、柏崎へ。
 米山は海に接する約千メートルの山である。周りは褶曲があるが山自体は火山性なのだが、実は火山ではなく、海底火山が隆起して残ったものである。
 鯨波では海で遊び、その際にもずくをゲットした。
 柏崎では『もぞく』と呼んでいるが、スーパーでよく見る沖縄のもずくとはかなり違う。沖縄のものは太くてぶにゅっとしたものだが、柏崎のもぞくは、それより細いがこりっとしていて、断然美味いと思う。俺としては全ての海藻や海草の中で最も好きなものである。
「お主、柏崎は詳しいのか」
「あれ? 言ってませんでしたっけ、俺のオヤジの実家がここなんです」
「そうか、ならば何か面白い話でも知っておるか?」
「柏崎で、ですか? 信長が興味を持ちそうなのというと、現在柏崎にいる毛利氏というのが移り住んで、あの戦国武将の毛利氏になります」
「何……だと?」
「本能寺のとき、毛利を秀吉が追いかけていて、本能寺で一大事だと引き返したので、毛利氏は難を逃れ、その後は秀吉に従ってますから、まさかとは思いますが、秀吉の狂言かもしれませんね。光秀をそそのかして、毛利と手を組んで一芝居打ったとか。本能寺の変は家康がそそのかしたという噂もありますけど」
「おのれ、謀反はやつらの仕業か」
 怒っちゃったなあ。でも、俺は事実しか言ってないから。少しばかり噂も付け加えたけど。
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